エノラ・ゲイの機長のポール・ティベッツ氏(午前8:15、爆発の瞬間について)
「光に包まれたとき、鉛のような味がした。きっと放射線(の影響)だろう。
とてもほっとした。(原爆が)さく裂したと分かったから」。
エノラ・ゲイは投下直後に右に旋回して退避したが、機体まで衝撃波が届いた。
「ブリキの中にいて、外から誰かにハンマーでたたかれてゐるような音が響いた」。
窓ごしに、キノコ雲が飛行機の高さまで立ち上がるのを目撃する。
(エノラ・ゲイ)
the Enola Gay Boeing B-29 Superfortress lands at Tinian, Northern Mariana Islands
after the U.S. atomic bombing mission against the Japanese city of Hiroshima. (AP Photo)
で、自動保存して欲しいのです
目眩ましではなく
本質的に、八月の空に
風が吹けばすぐに散らばって行ってしまうやうなものではなく
多くの責任の時間を
あのやうに雲の暈に直立させて
でなければ
地上で虫けらのやうに灰燼になっていった人たちの意思が
まるで報われない
両掌で八月を掬へば
それは蒼い潮の香のする広大な海の一篇かもしれない
或いは瘴癘しょうれいなジャングルに毛布が雨季に溶けてゆく
肩に食い込む三八銃の
歩兵の本領もそこまでです
がらんとした骸骨の眼の中に
からからと国家が嗤う
一人びとりに死を与えられ
逃れられっこない !
死を抱っこしてゐる
すぐにかぐわしく芳香をたてゝ腐ってゆく
雲のやうに死が聳え立つ
八月にはまた多くの過ちがあって
私たちは知りませんよ
私たちはすぐに忘れてしまふものですから
逃げろ、逃げろ。
パソコンの電源が落ちて画面が真っ暗になる
悔悟───
セオドア・バンカーク氏93歳「エノラ・ゲイ12人の最後」死去14,7,28
米ジョージア州の退役軍人団体を訪れたセオドア・バンカーク氏=2009年(AP)
倉石智證


