/ワタスゲに邯鄲かんたん一睡の夢託す

/田子倉湖眼下にありてヒメサユリ

/ヒメサユリ華憐健気に吾を待ちし

/色に出て有情を誘ふ小百合哉

/春ゼミに送られて山浅草岳

/木の根方毎年を云ふありがとう

/鬼面や初夏の風三山を

/対面に守門すもんの霞み登行す

/残雪や抹茶アイスと云ふところ

/寝転んで白根あふゐて云ふところ

/午後過ぎてゴゼンタチバナと云ふ輩やから

/朴の葉の陽に透かされて緑増す

/くちなはのそこのけと花山空木

/木道に花賑わひてホーホケキョ

/蕗ふきっ葉を採りに青緑山に入る

/涼風を懐にして山の羊歯

 

倉石智證