高笑いが聞こえて来さうだ。

この国はもう底が抜けたみたいに落ちてゆく気配がしています。

羞恥、と云ふものを失くしてしまった。
「武士道」と云ふ国柄から政治家自身が遠いところへ行ってしまった。

『道徳』と云ふ教科を真っ先にこの人達に差し上げたいですね。

いっぱい、いっぱい人が死んでいますよ。

人々が幸福感を抱けないと云ふのは、ただ人権の問題ばかりでなく、

それは生産性の問題なのです。

人々が未来に希望を持てる時、それに比例して生産性は上昇する。

 

「働き方改革」───なんださうです。

働く側の人たちのアンケートではおよそ70%弱の人たちが

「必要ない」と云っているにもかかわらず、

企業サイドの人たちはやっぱり働かせたいのですね。

もう労働者階級といふものは無くなった。

大衆の多くは消費者であり、納税者であり、選挙に行き投票する人達に、

つまり市民と云ふことになった。

イデオロギーの市民社会と云ふ存在も希薄になって、

社会はいよいよ格差ばかりが目立つやうになった。

"バッファー=調整弁"としての非正規雇用者がなんと4割弱になった。

労働者は労働市場で価格形成され、身分は所得とともに自己リレーされる。

マルクスの労働者階級とは異なった、新しい階級が形成されつつあるのです。

お一人様用のサラダパックとか、高齢者対応の冷凍食品等、

それこそがコンビニの商品形成にも表れるところの"新唯物史観"───、

中産階級の下に落ちて行った人たちは選挙に於いてポピュリストの塊になる傾向が

顕著であるとのことです。

政治がワイドショー的になってゐる現状とはさう云ふものなんではないでしょうか。

見出しが激しければ激しいほどいい。

野党も「新たな文書入手」に血眼になり、国会審議を通じ、

膨大なエネルギーが、それの仕事になってゐる。

18,5,26日経

「過労死を助長する」(調査データ相次ぎミス)との批判を振り切った。

それにしてもずい分女性議員が頑張っているように見える。

 

取り合えず安倍政権における強行採決の例はこのやうになってゐる。

 

労働改革とはその真の目的は「生産性」を上げることにある。

上記の法案では雇用と、生産性に関係しそうなところは、

TPP法案と、カジノ解禁法案であろうか。

むろんのこと"岩盤、ガンバン"と云い張っていた愛媛の獣医学部設置は、

果たして国家的にGDPにどのくらい影響をもたらすのか心細いところだ。

 

ドイツはこのやうになってゐる。

 

およそ1兆円ほどの財政黒字は、

100万人とも云はれている難民支援対策に手当てすることも可能になった。

 

「ハルツ改革」はシュレーダー首相の中道派連立政権によって実現された。

2003~05年のつまりドイツにおける『働き方改革』である。

ドイツはこれによって一挙に経済復活の礎を築いたと云われてゐる。

包括的労働市場改革とは───

・社会保険料が低減されるミニジョブの拡大

・失業保険の給付制限と給付期間の調整により失業者を素早く労働市場に取り込む。

・職業訓練施設の充実

企業サイドには解雇規制の緩和の道を開き、労働市場の流動化が図られ、

非正規雇用の増大などの弊害も見られたが、

ドイツは戦後の高福祉スタイルを刷新、財政支出は抑制された。

日本にも云えるが輸出が前提とされる国において輸出競争力は、

・輸出競争力⇔コスト、付加価値、マーケティング力

取り合えずの労働コストの低下は産業競争力となってドイツ経済を復活させた。

大きな改革の目的としては

輸出依存度の高いドイツにおける企業競争力を高めると云ふこともあったが、

社会福祉モデルの刷新と、財政改革が主要であったとも云へよう。

 

2009「均衡財政憲法化」ドイツは財政の均衡化を憲法に規定した。

民主主義において有権者の要望に応える裁量性に対しての歯止めを、

民主主義の手が及ばない憲法に書き込む。

これは移民人口増大によるところも大きいことだらうが、

生産の3要素が───

・資本と資本コスト

・労働力(参加率と総投入時間)

・TFP=全要素生産性

と云うことで、将来は消費者であるばかりか納税者、社会保険料の負担者にもなり得る人口。

 

衝撃的な日本の人口動態に比べたら十分未来に希望が持てるところであろう。

 

 

さて日本では国債費(借金)の伸び率がGDP(稼ぎ)の伸び率を上回って、

いよいよ第1回目の切所とも云ふべき2025年問題へと進行中である。

 

アベノミクスはおおむね金融と財政のポリーミックスを基盤としてゐる。

為替と株価が支持率の基礎なのだ。

アベノミクスの第3の矢とは───

・人づくり革命と

・生産性革命

と銘打ってゐる。

日欧EPAとTPPはなんとか妥結に結びついた。

A・スミスやリカードを持ち出すまでもなく、貿易の自由化は、

広範に於いてまた末端においても、生産性を促すことは間違いないことだらう。

 

ところが一党独裁中国においては───

17,1,9「二つのシルクロード」構想

17,12,20(AIIB + EIB)アジアインフラ投資銀行と欧州投資銀行の提携へ

17,12,20「中国は19日から全国で排出量取引を始める」

  全国に拡大。世界最大市場に。ガス転換を促し。

18,1,2「京津冀けいしんき」構想

  2014,2に北京、天津、河北省をつなげた巨大都市圏構想。

  都市機能の抜本的改善を図りつつ。

18,1,5“華強北ホアチャンペイ”深圳は中国の(秋葉原)シリコンバレー

    かって中華文明が世界を引き付けたように───深圳に於ける具体論。

 

18,1,14中国EV市場に先手、購入者に優位になる政策を次々。

  中国は自国の生産モデルを世界標準化に。

  13億の人口に世界の自動車メーカーは雪崩を打って。

  日本車、中国へ一斉にEV。マツダ、現地税と開発。ホンダ、トヨタも。

18,1,24「支付宝(アリペイ)」日本発のQRコードを使ってのスマホ決済、日本に上陸。 

  世界の工場から→「規格大国」に。

18,2,20(中印)ダッカ証取へ出資競争。

18,3,1(日経)「粤港澳大湾区」構想」世界首位のベイエリアに

  広東省珠江デルタ地域と香港、マカオの経済連携を強化する。

  (2030年には)海運、物流、金融、不動産、スタートアップ

18,5,20(無人店)中国で席捲。スマホ決済アプリで店内のQRコードを読み取れば

18,5,20「雄安新区」北京の南西に2035年、東京並みの広さ。

  中国、自動運転の新都市。

 

そして、5/17朝日新聞のコラムでは中国は───

(2011→2018年)のこの7年間で経済規模がドル建てで5割も増えた⤴

と云うことだった。

AIIBや「二つのシルクロード構想」などは需要創造と情報革命を促すことだらう。

大きな都市計画はAIやIoTを核として、大きな生産性革命を振幅させる。

中国は需要と供給の両サイドに於いて目配りしながらGDPを増大させてゆく。

日本は2010に中国にGDPでアッと云ふ間に追い抜かれ、

このままでは失われた30年に突入してゆくのではないかと不安にさせられるところだ。

 

アベノミクスの第3の矢とは───

・人づくり革命と

・生産性革命

中国のように生産性への具体論が無し。

まったく話にならないではないか。

 

問題は単なる「働き方改革」なのではありません。

野党の皆さんもこれの問題は「生産性革命」であると同時に、

財政改革、社会保障改革なのであると云うことを、

肝に銘じてもらいたいものだと思います。

 

倉石智證