ありていのありたけ

よいとまけは何処までもゆく

ありていはありったけ

こんな小さな手をして

一輪車をギリギリ走らす


有体のことは日輪に聞け

振り上げた鶴嘴つるはしを土深く打ち下ろす

よいとまけだなぁ

ガツンと火花が散る

大きな石は石だ

とても大人じゃあなければ

だから泣くな泣くな

悔しがるなよ


有体はみんなかばってくれて

肩寄せた大人たちの日影に

陽だまりて小さく傾ぎ

日の丸の弁当を

あゝ、やっと

うれしかったなぁ


大人たちのごっつい手

何をして来たか分からんけれど

肩を、頭を撫でてくれる

ありていのありったけ

石の地蔵さんがよう

今にはみんなどうしてるかのう


倉石智證