マネタイゼーション───

政府が発行する国債を、中銀がマネー発行で引き受けること。

「直接」引き受けるとは、ゼロ金利(=現金)と等しい。

国債と現金の境目が無くなることを意味するからである。

■米国は出口に向かった。

極だって日本はアクセルを踏み込んでゐる。

なんだか、バブル直前に三重野日銀総裁が云ったセリフだが、

きわめて現在の日本はほんたうに“燃えやすい薪”の上にゐるのではないのか。

日銀が買い急いで、「ああ、やっぱりね」と云ふことになれば、

金利は爆発的に跳ね上がることになる。

一方安倍政権は選挙を意識してか、

これでもかと云ふ”バラマキ”状態である。

補正予算=3.3兆円の中に

・低所得の高齢者に・・・

・対TPP農業対策支援に・・・

・そもそも軽減税率=約1兆円も。

2020プライマリーバランスの黒字化への実際が危ぶまれてゐる。


16,1/29マイナス金利導入へ。

果たしてマネーをいじることで庶民を含めての経済活動の活性化、

「期待管理」へと結びつくのかどうか。



日銀はどうにしてでも「期待を上げて」「実質金利を下げる」ことで、

企業、人々に“買い手需要”を起こしたい。

■名目金利 - 期待インフレ率 = 実質金利

期待が上がって(物価が実質的に上がって行って)

→実質金利がマイナスになれば、

・企業は“今でしょ”とばかりに設備投資をし、雇用を増やすからだ。

・庶民もデフレではマネー退蔵(未だ安くなるまで持ってゐる)することになるが、

成長期待が感じられれば、おカネからモノにチェンジするやうになる。


リーマンショックでは、バーナンキ前FRB議長はかく振る舞った。


■経済(GDP)がシュリンクすると同時に、

寄り添うように名目(FF金利)を躊躇なく下げていってゐる。

以降名目(契約時金利)はゼロ近傍に張りつけた。

10年物国債は=調達金利(資本コスト)の基準であると同時に、市場の成長期待である。

名目 - 成長期待 = 実質金利(返済時金利)がマイナスへ。

企業や人々に投資や、消費を誘うきっかけを作り続けて行ったと理解される。

また経常収支の不均衡は、ドル安を連想させる。

・資本コストを安く

・成長期待を醸しだし

・ドル安

そしてオバマ政権の素早い信用システムに対しての膨大な流動性供給によって、

米国はリーマン・ショックを乗り越えることが可能になった。

実際、それらに対してあまり評価されないのは残念な気もしないではない。

と云うのも、日本はバブル崩壊のごく初期において、

不良債権化、システミックリスクに対して、政府による大胆な資本注入、

流動性の補完に対して長いことネグレクトした経緯があるからである。

現在に続く失われた20年、それは宿痾となってデフレ心性、

日本社会のメンタリティになってゐる。


話はそれるが、日本人は称賛を忘れてゐる。

民主党は自民党を決して褒めないし、

自民党やある日本人たちは決して中国や韓国を称賛したりしない。

デフレ心性とは実際は優れた部分があっても決して認めやうとはせず、

どうにかして引きずりおろそうとする余裕の感じられない賤しいマンタリテのことを云ふのだ。