1917藤田嗣治「夢想と鳩」

 

結婚の季節がやって来るといいな

愛が突然目覚めたりする

それをかーさんに伝えに行く

うまく伝わるといいな

とーさんはどこかで聞き耳を立てる

 

わたしが作った料理を

うまく美味しく食べさせてあげたいな

もっとあなたのことを心配してあげたいな

困らせてあげたい

手をつないで行きたいな

曲がりくねった道を

喜びとそれと少しの悲しみを見つけたい

 

夜と昼と子どもたちと

スーパーに買い物に出かけて

ちっちゃな子供は何を買い物かごに入れるのかなって

見てゐる

食卓を囲む

なんでもかんでもすぐに大きくなってしまうものだから

星々に祈りをささげる

枕の下にしまい込んで

年を取って老ひても

ふたりしてずっと手をつないでいたいな

 

倉石智證