ぼくは驚かない

きみは明日の朝が早いからすぐに

帰らなければならないと気にしてゐる

凋落の季節よ

爛れた葉達

挨拶を交わして

そそくさと葉叢が舗石をかけてゆく


神に服従してゐることにも気づかず

人は無為なことをし続けているものだ

畝を一条耕し

二条、三条と耕す

でも、種子をはらはらと零したら

さあ、潔く引き上げよう

鳩が胸深く鳴いてゐる

早々と立ち去るのだ


何かが山や都市を越えてやって来るから

このささやかなサンクチュアリに

突然革命がおこるやも知れない

鍬を手放し、ワイングラスを節くれた手にとる

豊穣な液体が波打って注がれてゆくと

見るがいい

希望に満ちた過去たちがみなぎって来る

それこそがまるで神への服従なのだよ

すべてがだから、

決していそがなくていいものを


倉石智證