愛はふんだんにあるのです

光は喜びに満ちています

──────────

わたしはマリオネット

小さな葉叢の末うれの下に

秋のマリオネットは

急ぎ足で過ぎ行く往来の人々の足元に

そこはかとなく佇む

こぼれ萩の下でも

誰が操るのか

愛嬌に満ち

時に道行く人々の足を停めます


あれは高くユリノキ

あそこには珍しく白萩

そしてここには澄みゆく行く水の影に

真理の探求ハムツカシク

跛行はこうはまぬがれ得ず

噴上げの水は午後にゆき悩んで崩れ落ちる


ぴょこたんぴょこたん

この世界のとどまらぬ跛行

グレイの空は秋にふさわしく

文化会館を出て道向こうのリストランテに上がり

生ハムとビールを注文する

真理はいかにもむつかしく

すぐに手元をすり抜けた

あゝ、秋のマリオネット

心細く、どこへ行くのか

僕のマリオネット

僕はマリオネット


倉石智證