ただ風が入って来てカレンドリエをめくる
世界の表象に過ぎない
ケトルにお湯が沸きかえる
あゝ、ケトルだなんて
湯気の蒸気にちょっとだけ
世界の別に漂い出す
何かがあって
何かが足りない
まるで片ちんばの
それを知ってたとへば台所の冷蔵庫を見る
これらの微妙なカーブと
裏切りと
懐かしいホーロー挽きと
フランスではないがそして
これらの海へと誘ふ喩えとはなんだらう
日めくりが風に捲れる
永遠と───
時刻と蒸気が仕上がるまへに
行けよ
そのまへに
僕の大方は炭水化物で出来上がってゐる
倉石智證
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