春になれば
待ち遠しくて
うらら、はらら、くらら、まらら
気息、景色が飛びまわる
水の匂いの
水に崩れて
うららはららどらら
ぷちぷち
光りの波が目の前をまわって
首を回すとうっかり
ひねる
元に戻して何食わぬ顔して
道を通れば
みな声をかける
最初の色は黄色い色に
その次の色はきっと桃色で
唇にのせて
眼の水膜に
雲も世界も回り出す
島のはしっこほっと紅が点り
みるみる東の方へ広がってゆく
ほっとぽっと
あっちのお団子は売れて
こっちのお団子はさっぱり売れない
列島ぢゅうがざわめきだって
あらら、まあ
るらるー、でなければならない
らりるーではだめなのだ
うらら、はらら、くらら、まらら
あららまあ
なんとまあまへのめりに
春になればそれはそれで
くらら
厄介なことだ
倉石智證