メレンゲのふわふわ
そのことを尋ねれば
それはどうやら可笑しい
あるいは郵便物に隠れて「親展」などと
何かあやしいものだ
ふわふわのことを尋ねればいつかそれはわたしで
ふわふわはわたしのお尻で
とてもこそばゆい
ドライブしていたらたちまち車体が
窓も天井も解かれていって
わたしととハンドルだけになった
それだけで街路を右往左往する
メレンゲのふわふわ
或る日郵便物で「親展」
と届く
なにが親展なものか
ふわふわのことを尋ねればそれはあなただ
あなたのおっぱいで
きゅうになんだか重たくなったり軽くなったり
歌い出したくなったり眠くなったり
夢を見たり
ふわふわのことを尋ねれば
それはやっぱり雲になる
乗りたいよね
あそこに
ぼくは大勢の中の一人になって
運転席に座ってハンドルを回す
色とりどりの住居が過ぎ
さまざまな窓が飛びしさり
街ゆく人たちは呆れて見送るが
でもそれは必ずしも正しくはない
けふ眠れば必ず明日になるさ
と云ふのとおんなじくらいあやふやなものだ
あやふやなふわふわ
取り返しのつかないけふがあって
それを「親展」だなんて
メレンゲのふわふわ
ぼくは妻の背中越しに
それをこっそり見てゐる
倉石智證