きっと天は不実を嘆くだらう

そして、水を天から投げやるだらう

そしてその後、水は大地を激しく削って

そして、大地はその後で激しく乾くのだ

罅割れて

そして、何一つ生き残らないやうに

告発する


だが、数世紀もすると神は嘯うそぶくのだ

何事もなかったかのやうに

割れ目に水が流れ

蛙が水流に顔を出し

蛇がゆっくりと横切ってゆく

人の気配こそないけれど復活と云ふ

罰地はとほくに去った


シギーリアに行けば

天高く天女が舞ふ

だがそれまでにはおびただしいほどの血が大地に流され

憎しみと不安な夜が繰り返された

まんじりともせず

たった10年ほどの間に天地が逆さまになった

神は、信じなければならない

そのことだ


倉石智證