おいで、ぼくのめらんこほり

光りはここに

うぶしなのかみの

まうす


まずここにありて立つ

母の羊水のなかで目を瞑り

産為す音に耳を澄ます

光りはそこに

透きとほり

透きとほりして

母の子守唄の届く

聞こへる

眠れよとさらに眠れよと

安らけくあれと


小さき手を結び

あれへと開き

まねく、ぼくの知らない未来を

未来へとわたしを立たせ

おいで、ぼくのめらんこほり

母の産毛の黄金に光りさし

まどろみ

頬づえをついて笑咲ゑま


わたしが立ち

金管の楽曲の中を歩みはじめる

花々が咲き乱れ

高さに

ささやかな母の願ひ

うぶしなのかみの守れかしとぞ

とこしなへに


倉石智證

産土神(うぶすながみ)

=その者が生まれた土地の守護神を指す