1894,3/28金玉均キム・オッキュンが暗殺され、凌遅刑に処され、
遺体がばらばらに朝鮮半島のあちこちに晒されて、
韓国の開明派はまた息を吹き返し、
安重根もまだ、古めかしい閔妃派よりも、開明派であり、
まだ、この頃はアジアの“先進国”である日本に憧れをもっていた。
日本は日清戦争で勝利し、
1895年4月17日、下関条約が締結された。
その結果、朝鮮は清からの独立を果たしたが、
1895,4/23三国干渉によって日本の影響力が後退すると、
甲午改革によって政権を追われていた閔妃とその一族は
ロシア公使ウェバーとロシア軍の力を借りてクーデターを行い、
1895年7月6日に政権を奪回した。
安重根15歳。
1891,5ロシアはこれより前、シベリア鉄道建設に着工していた。
この年の5月にはロシアのニコライ皇太子が日本を訪れていて、
あの「大津事件」に遭う。
一方ロシアは、三国干渉によって清国(李鴻章)より鉄道の敷設権を得ることに成功する。
後に日本の満鉄へと移譲される「東清鉄道」である。
ロシアの南への“舌”───
1853クリミア戦争にはかのトルストイも従軍した。
1860“東方を攻めろ”の意のウラジオストックを開港する。
1891シベリア鉄道着工
1897東清鉄道着工
■チタ─哈爾浜─大連
■哈爾浜─綏芬河
因みに大連は───、
(大連)ロシア人はこの地をロシア語で「遠い」を意味するダーリニーと呼び、
この建物はダーリニー市長の公邸だった。
日本統治下で「ダーリニー」が「大連」に変わった後は、
初代の後藤新平以下、歴代総裁の住居となった
現在は大連船舶技術学校
1900年に建てた洋館を校舎に使う(遼寧省大連市)
■1900,1,4横浜正金銀行、遼寧省牛荘(営口)店開業
マネーは、どこへでも・・・
帝国主義とは独占資本と結びついた国家が軍事力を背景に、
自国の民族主義、文化、宗教、経済体系などを拡大(輸出)しようとするものである。
背景には“野蛮”に対する“文明”を騙〈かた〉り、
自分たちが非文明国を教化してゆくんだ、という思い上がりもあった。
福澤諭吉が「文明論之概略」とは云ふものの、
それは遅れて来た青年の物言いに過ぎないだらう。
1899年、山東省の教会攻撃から始まったのが義和団の乱だ。
清朝を助けるはずが滅亡への引き金となった。
日本はこの紛争で初めて国際舞台に登場する。
朝鮮“国母”閔妃を焼き殺した日本公使三浦梧楼みたいな御仁もいたが、
この義和団事件では日本国の名を高らしめた陸軍大将がいる。
柴五郎中佐
1873,3陸軍幼年学校
1877,5陸軍士官学校(秋山好古は同期)
『ある明治人の記録』(中公新書)
会津藩の出身で、戊辰戦争の際、祖母、母、姉妹は自刃し、
10歳で虜囚の身となって東京に送られる。
その後、会津藩は下北半島に領地を与えられるが、
酷寒と飢えで塗炭の苦しみを味わう。
そんな中、必死の思いで、陸軍幼年学校に入り、軍歴を重ねていく。
苦難にたえて育った柴中佐が指揮する日本軍は統率がとれ、勇敢で、軍紀も厳しく、
各国、とりわけ英国の高い評価を得た。
柴中佐への中国人の信望も厚かった。
武士の精神がそこにはあった。
これが日英同盟につながるきっかけをつくった影の立役者として評価されている。
(論説委員長 芹川洋一12,9/24日経)
1900-1901年の義和団事件は、
キリスト教など外国的なものが生活空間にまで入り込むことに反発して起きた、
ナショナリズム運動である。
その義和団が電線や鉄道を破壊しながら北京に向うと、
清朝もまた満州族王朝としてのナショナリズムを背負うべくそれに呼応し、
列強すべてに宣戦した。
列強による沿岸部の砲台への攻撃もまた清朝を刺激した。
1899年から1900年にかけて起きた中国の排外運動、
義和団事件(北清事変)で日本と欧米の計8カ国が鎮圧にあたった。
この際、欧米諸国の軍は暴行、略奪の限りを尽くした。
日本軍は軍紀が厳しく、不法行為がほとんどなかったため、
国際的な評価を高めたとされていた。
しかし、第2次大戦後の研究で日本軍も略奪を行っていたことが明らかになった。
外務省が公開した『日本外交文書』によると、
現地司令官が海軍大臣あてに
「我兵遺憾ナガラ略奪ヲセシ」と報告している。
当時の新聞「萬朝報」は事実を報じ、批判キャンペーンを行っていた。
奇しくも新渡戸稲造が
1899年に英文で『武士道』Bushido: The Soul of Japanを発表している。
ついでながら付け加えると、柴五郎は
1945年(昭和20年)の敗戦後、身辺の整理を始め
9月15日に自決を図る。
老齢(85歳か)のためこの時は果たせないのだが、
同年12月その怪我がもとで病死する。
明治という国家。
泡立つやうな自国に対する信仰、ナショナリズム。
そして昭和天皇が
1901,4/29にお生まれになられた。


