■(14,7,15日経)

パレスチナ、見えぬ停戦 イスラエル、ガザ攻撃1週間 

エジプト、仲介に消極的 米国、調整力が低下

14日、パレスチナ自治区ガザで、

イスラエル軍の空爆で破壊された建物を背に嘆く女性=ロイター


われわれは相変わらず途方もない

人類の悲しみの系譜の中にゐる

われわれは相変わらずとてつもなく

無秩序な放縦のなかにゐる

とぼとぼと凍りつくやうな冷暗の中を歩いて来たものだが

ぢりぢりと背中ごと灼ける熱砂の中を渡って来たものだが

あゝ、この平安な水を湛えた球形よ

ネアンデルの歌が聞こへる


ネアンデルは確かに死者に花を飾った

恋人同士の時もさうだったが

歌を唄って聞かせてあげた

そして、歌はことごとく詩ったへる(ウッタヘル)になって

神は狩猟にと若者たちを狩り出したのだ


花輪の芳かぐはしきは戦士たちの胸に

死者たちの血は未だあたたかく乾くと云ふことはなく

母も娘もみな胸に取りすがって泣くばかりだった

───それからアルタミラにバイソンが踊り

あれから、そして

どのくらいの時が経ったのだらうか


まだまだ人間には云ひきかせてあげたいことがたんとある


風の音が鳴ると、

人を寄る辺なき民とする荒野の闇がしのび寄ってくる

(内田洋一14,7/19日経)