■14,5,26久里洋二さん

「みんなの歌」(NHK)われわれは宇宙人だ。

仕合わせなたましひだと

たぶんその仕合わせな眼になる

仕合わせな眼はたぶん

仕合わせな絵を描く

とっても無邪気な

たぶんそこいらにない

たぶん天国に近い

あるいは子供の国だ


仕合わせなたましひはたぶん裏腹がなくて

だからすぐそこにあって、

だから裏がない

面で笑ひ合ったものがそのまま表面になって

なんといふパースペクティブ

過去が取り払われて

それだけで現在だ

だから、さういう絵は

ただときたま

とっても愛かななしく思へるときもあるのだ


川の流れに笑みを流す

風の吹くのに言葉を交わす

丘野辺に立って雲を眺める

むろん星の流れは夜に自在になる

夢は従って思惟に直立し

考えれば考えるほど夜の奥深くに

指と指とを遠く近くに重ね合わせて

寝しなの子供のやうに

「あ」と云ふ

アイシテイル

それだから次に夢に落ちる時

好き、

と一言


■(14,5/23日経)

1898クライドルフ「花のメルヘン」より「夜のぬすびと」

たんぽぼの綿毛を盗んで帽子にしたり、ランプにしたりする。

真っ白な綿毛の驚いた顔、綿毛を失った花托(かたく)の渋い顔がいい。

暗い夜にうかぶ綿毛ランプの光の美しさ。

繊細さとユーモアを兼ねそなえた独特の表現である。

100年以上も昔の大人による子どものメルヘン・・・。

倉石智證