■われわれの数十億年も昔からの免疫のシステムである。

「体液性免疫」には集団的自衛の発想がある。

「細胞性免疫」では直接性、自爆的免疫システムである。

凶暴なスズメバチ対蜜蜂の攻防もある。

あり得るのは、では、人類にとってどのやうな“集団”が取り得るのか。

ユートピアな国連に実効性を持たせるためには、

どのような国連の改革(「拒否権」)をしなければならないのか。

両免疫体制の前提的基盤になっているのは優れたセンサーである。

だが、(個別的)集団的自衛のミツバチは、

決して他国に攻め入ったりはしない。


あゝ、そろそろ青虫の気持ちに

あゝ、わたしの、とても青虫な気持ち

戦争に征け、

と云ふのではなく

戦争がごろごろ、

あるからと云ふ

そろそろじゅんびしなくちゃと云ふ

したり顔が、真顔で云ふ


それがこはいのだ、ズンと大きくなって

青葉の色が急に濃くなって

青葉の翳がかげり

風がざわッと吹いて

葉の上にしがむる青虫が背を伸ばす


楽しいかい ?

摘まむと、

むにゅッとして、

にゅッと角を出し

はげしい色に、威嚇する

いやいやと体躯を捩ぢって

眼のない眼で、わたしを見つめる

おおよそは、蟻に喰はれるのだ


国民の生命と財産だって───

あゝ、人を殺すくらいなら殺された方がましだ

この島にやって来たら

死んだ気になって一人ひとりに喰らいつく

あゝ、でもいまのままでも、でも

人さまを殺すくらいなら死んだほうがましだ


すぐに、青嵐がざざッと吹いて

長い列島の上から下までぴんと張って

ざわッとして

また蝶がはためくと

あゝ、とっても青臭いいやな気持に

新しく伸びた芽に伸び上がり果てしない空を見る

あゝ、そろそろ青虫の気持ちに

あゝ、わたしの、とっても青虫な気持ち


倉石智證



■我々の国家とはさまざまなもので成り立っている。

必ずしも「領土」「国民」「主権的政府」という構成物ばかりにおいてではない。

どの国にも、代替えの出来ない、

置き換えることが出来ないやうな、象徴的存在や、

歴史的悠久な大義に匹敵するやうなものがある。

われわれの“メンバーシップ”とはそのやうなものの上に存立する。

・象徴としての天皇は、我々の国における一番古いご本家さまのやうなものである。

・富士山はもちろん万葉のころから、西行さんを経て、今まで、

日本人の心の依りしろになっている。

・「憲法9条」云うまでもなく、戦勝国側によって与えられた側面もあるが、

しかし日本国で───

沖縄、広島、長崎も含めて日本国民のおよそ310万人、

よそ様の国においては数千万人の犠牲者を出し、

その累々たる屍の上に存立してゐるということも揺るがせない事実である。

そのやうなとてつもない事実の代償をはらって得られた、

私に云わせれば、それこそが世界が望んでいた理念、理想なのではないか。

世界が本質的に“武装解除”すること。

世界が最終的に警察権の下に統一されること。

───などである。

いまさら、このやうな犠牲を払って、これからも今後も得られゃうもない我々の憲法。

「憲法9条」はわれわれの“玉”であり、これを敷衍させることこそが、

世界市民である、われわれの義務である。


未だ、ハイチを置き忘れ、

シリア難民に手立てなく、

行政府の述べる集団的自衛には、もっともらしさばかりが募り、

世界が今現実的に直面してゐる、

ウクライナ問題にすら、具体的な「では」と云ふ実効性が感じられない。


台頭してきているる中国を念頭に置いているのは間違いがない。

中国やロシアの異質性は今もこれからもわれわれの勉強し続けなければならないところだが、

集団的自衛が許される人類の免疫機能の一部だとしたら、

その集団的自衛の行く先をもっと明確に具体論化しなければならない。


米国のここ100年ばかりのビヘイビア。

云われるところの湾岸戦争での1兆円以上の拠出も事実は

その9割9分以上が米国へ渡り、

クウェートには数億円しか渡されていなかったのだ。


サマワの美談ばかりが喧伝されるが、

インド洋上給油ではおよそ2000億円ほどの結局の米軍支援になってゐると聞く。


はっきり云ってわれわれの集団的自衛は、

まず最初に結ぶべきは、韓国、とであらう。

(徹底的に慰安婦問題を解決して)

ついで、台湾。

そして、フィリピンへと・・・

太平洋版「NATO」のやうなものであらうか。

なにがなくても米国とのあからさまな集団的自衛、ではなく、

中国の異質性を踏まえつつ、ASEANの多元性を含んだ、

トータルでの支那、南シナ海での安全保障である。

日本の軍事予算約4.7兆円に対して、中国は既に12兆円以上。

どう抑止的にバランスさせるか。


安倍政権の集団的自衛権云々には、

まったく深い思想性や、

普遍的価値を追求し、今も追及してゐるはずのわれわれの人類への哲学性が

みじんも感じられないのはどうしてか。

国家“ブランディング”───

唯一無二の「憲法9条」など、

ブランドに思想を持たせ、高貴な目的を持ったマーケティングへの取り組み。

そのためのキャンペーンや情報投資《憲法9条も》が必要だ。



■(13,12,14日経)

星は富士に憧れて、ふたご座流星群がピーク。

かけがいのない祖国。

日本。