春の川原のテーブルは
かすかな斜度に傾いて、
三々五々人が集まり来る───
ねむさうな
ふしぎさうな
ありさうな
かなしさうな
いたさうな
なきさうな
おもさうな
…疑り深い
春の街区にテーブルでも出して
喜びを語ろうか
うれしさうな
めがさめさうな
はれさうな
遊歩がしたさう
おいしさうな
あいしさうな
・・・木々が芽吹く
さあ、みんなそんなことやってないで仕事に戻ろう
寒そうな
くらさうな
つまらなさうな
つらさうな
母さんが呼んだ時
ぼくは居なかった
バリケードを散々に積んで
春はどんなにか向う側ですが
時季の境に手脚がながながとすんなり入ってゆく
春の川原にテーブルでも出して
気鬱をすっかり払いたい
猫を胸に抱いてゐる人がゐて
春はやっぱり眠いのです
倉石智證