あるものは背中から来て遠ざかる

あるものは前より来て後ろへと遠ざかる

大方は多分、多くの方角だった


ユーモアを持って立ち向かおうと思ふ

能楽堂まで

おこがましいは

烏滸のことで

わたしは私の顔を引きはがす

両の手の中にある見知らぬ私の顔を

しみじみと


引きずり出せ、

引きずり出せ、


それらを合図に始まる

ちょっとした旅行は様々で

それらは旅だとも云へるものだった


わたしは今伊勢丹の角にゐて

可笑しな話だが

これから世界堂にでも行って見ようと思ふ

一切のためらいはない

常に今は何をしているのか分からないのだが

それ相応に

それが必ずそうした結果になるのだった


倉石智證

日本語では「東西南北」、

中国語では(方位の読み方の順)

一般に「東南西北」(トウナンシャペイ)と。