遅かれ早かれ意識に「課税」されるといふことだった

九分通りにということだった

「五公五民」だって ?

さうなったら、さうなったで・・・

急に眩暈がし、頭が重たくなった


さわがしかったのが静かになったと思ったら

あちこちでモノがぶつかりだす音がし出した

「短期的」「先送り的」と誰かが云った

くすりと壁の後ろで笑う声がした

「石頭め」と誰かが云った

チェツと舌打ちが聞こへた


また、辺りは静まりかへった

百合は俯くばかりなる

ではなく

実るほど頭コウベを・・・

ではなく

やたらと頭が重いのだ

頭が石になったのではなく

頭が重たい

箱で出来たやうな街と街区の間で

やたらと人はぶつかり合ふやうになる

みんな俯いて下を向いてばかりに歩いているからだ


ぼくには秘密はありません

と云ったらそれがすぐにそこで秘密になった

ぼくはまるでさみしくなって靴を履いたまま布団に潜り込むが

夢の中まで或るものは追いかけてくる

知らないものは知らないんだ

と大いに叫んでがばッと起きあがったら

布団の中で石がびっしょりと汗を掻いてゐた


倉石智證