「亭主の好きな赤烏帽子」
■中国の農薬使用密度がダントツに高い・・・

世界中で蜜蜂がごっそりとどこかへ消えてしまってゐるのださうだ。


ミツバチは水田の水を好んで持ち帰ることが知られている。


ミツバチが田圃の水を飲んだ

えらく田圃の水を飲んだ

それで酔っ払ってしまった

巣に帰ることは帰ったが

水をみんなに渡すとどこかへ行ってしまった

女王蜂は忘れられ

子供たちのお世話する働き蜂も消えていった


ネオニコチノイド

えらく自分を気持ちよくさせるらしい

それで自分がどこにゐるのか分からなくなる

残された子供たちも、女王蜂もみな気も漫ろになって

やがて巣ごと空っぽになる

崩壊「蜂群崩壊症候群」。


死骸一つ残さずにどこかへ消えてしまったなんて

いったいどうしちまったんだらう


おとうさんは居酒屋でえらい呑んだ

バーへ行ってさらにしたたかに呑んだ

でもようやくたどり着いたおうちでは誰にも水は上げなかった

呑んじまったものは上げられない

だいたいが口から出して上げると云ふ習慣が無いのだ

バーカウンターの向かうでえらくくびれてゐた女の子の腰回りとか

そんなことも酔っていても決して妻には口を滑らしてはいけない


分業して集団生活を営み

同じ社会性の中に棲むミツバチと人間と

おとーさんは、田圃の水だなんて

それをえらくポエムだとも思っていたのに

ながいこと仲良くやって来たのになぁ


バーの静かな階段を下りていっていつものドアを開ける

蜂蜜色の長いカウンターにうすい灯りが射しこむ

「いつものやつね」、と云ったら

バーマンは見知らぬものの顔になってゐた

するりと隣のストゥールに腰をおろしたのは

まるで腰のくびれたご婦人だった

顔を振り向けると

それは妻ではなく

すぐに恐ろしい形相で私の顔の前で歯ヲガシガシ鳴らしはじめた


倉石智證

食物連鎖の一番頂上に立つ人間たちに・・・

(13,8/18日経)

大量のミツバチがこつぜんと消える不気味な現象が世界各地で起きている。

国内でも疑わしい事例が確認され、

蜂蜜の生産だけでなく、

ハチに頼っている野菜や果物の受粉にも支障を来す。

原因はわからず、ウイルス説やダニ説、電磁波説まで取り沙汰されたなか、

広く使われるようになった農薬「ネオニコチノイド」が要因とする見方が浮上してきた。

■ネオニコチノイド

タバコに含まれるニコチンを改良し人体への毒性を弱めた農薬。

分子構造が異なるいくつかの物質を総称し、ネオニコチノイド系と分類する。

昆虫の神経伝達を狂わせて殺す作用がある。

畑や水田だけでなく森林や公園の害虫防除、家庭では園芸やシロアリ防除、

ペットのノミ取りなどにも利用されている。

農薬はかつて有機リンが多用されていたが、

最近はネオニコチノイドが主流になっている。

水に溶け、作物に吸収されやすいので効果が高い。


EUは規制に───。