「亭主の好きな赤烏帽子」

樹液は水平であるか

樹液は垂直であるのか

爆弾が、

破裂した

手足がちぎれて飛んだ

拾いに行こうとして、体が動かない

佇立せる感情

佇立せる思考

幾世紀も前から準備されて


ヒョウやライオンに向かうマーサイ族のやうに勇敢でしなやかに

暗闇や、月明かりの下や

あるいはまったく影さへも動かない真昼間の射光の下を移動する

あの誇り高きマーサイ族のやうにではなく

もっともよく戦うものは

もっともよく平和を知るものだ

そのことを学ぶために自らの体を傷つけ

割礼する

あれら少し笑へる素朴な戦士たちマーサイ族のやうにではなく

今日以上には明日を望まない、

必要を超えて殺したりはしない

あれら手足の長い昼寝好きのマーサイ族のやうにではなく

精巧な槍の穂先は家族や自分たちのためだけにあり

複雑な文明を回路しない

あれらマーサイ族の原色の笑顔とは異なり


樹液が欠乏する

ついにそのゴール近くで

はげしく金属と金属がぶつかり爆裂が起こった

世界は病んで

長いこと不在で

投げ出されて

おゝ、世界の不正直よ

世界の歪みよ

世界の渇きよ

世界の欠乏よ

どのくらい時を費やしても祈るには足りない

遁走する哄笑よ

痙攣するロンドよ

いつ果てるともなく続く円卓よ

どのくらい言葉を費やしても公平には足りない


百を超える国々の旗が爆風になびいた

戦慄せる愚かさで平凡な暮らしに

平凡な市民の楽しみに

terroristは汚れた腕を突っ込んだ

散々キラキラしたものを求めてここに並んだのに

そのちっちゃな女の子の足はない

お兄ちゃんの命と一緒にもげて

地べたに転がった

叫ぶ、立ち尽くす、泣く

遁走する哄笑よ

痙攣するロンドよ

いつ果てるともなく続く取引よ

教会に行く前に、何食わぬ顔をして良き市民の間に並んだ

見知らぬ人たちの抱擁が長く続いた


「All along the watchtower」(ボブ・ディラン)

No reason to get excited(のぼせあがる),

the thief he kindly(神妙に) spoke

There are many here among us(たいていの連中は)

who feel that life is but a joke

But you and I, we've been through that,

and this is not our fate (柄)

So let us not talk falsely now, (的外れなことをいってる場合じゃない)

the hour is getting late


俯瞰する

投げ出されて

無関心に


ポトマックに桜が散りはじめる

幾千の尖塔をめぐって樹液は海に出る

キラキラとしたものが欲しい

原色の笑いが行く

幾千のマサイの槍の穂先を並べて

陽の光りを集めて


倉石智證

米国がなぜ嫌われるのか、

世界史的な深刻な問題がある。


極端を云へばヴェトナム戦争のころはまだ単純な戦争だった。

だが、アフガン戦争を過ぎ、

湾岸戦争から

クリントン政権の長い戦争空白期があるが、

種はすでに蒔かれていて、そして、

「9.11」以降、世界の戦争の内容は変わった。

世界はウィルスが変異するやうに、

世界は不思議な色に変異した。

そのカラーがそして、心地よいものであるるのかはまだ分からない。


米国はまた、1900年直前より、今世紀にまで

ゆうに100を超える戦争やら紛争を世界にまき散らした。

英、仏の帝国が残した負の遺産も未だに世界を圧迫している。

たとえば米国のレーガン政権時代でさへ、

レーガン政権時代の8年間に

CIAが対ソ連ジハード支援のため数十億ドルを秘密裏に支出し、

結果的にそれがウサマ・ビンラディン率いるアルカーイダの台頭を生んだという。

また、アフガニスタンでアルカーイダを保護したターリバーンの生みの親が

パキスタン軍統合情報部(ISI)であること、

サウジアラビアやアラブ首長国連邦が

秘密裏にこうしたISIの活動を支援していたことなどがわかってきた。

(「アフガン諜報戦争(上・下)」スティーブ・コール著)11,10/9日経


これらの国々の数々の過去のビヘイビア───

それらが不安な色を今の世界史にも点滅させている。


集団的自衛権。

米国とだけは止めた方がいい。

米国とは中立のまま

(たとえ米国が安全保障を打ち切って日本から撤退したとしてもだ)

たとえば、すぐお隣の韓国と、そして台湾との集団的自衛権を進めるべきなのだ。

日本、韓国、台湾の戦闘機の数を足し算すると中国の戦闘機保持数に近くづく。

しかし、一国有事の際は中国の守らなければならない範囲は余りに広い。


「亭主の好きな赤烏帽子」

こちらの方がよっぽど現実的ではないか。

日本は率先して自らが戦前に責任のある、極東の戦後史を変えなければならない。

安全保障は極東の範囲に限る。

地球規模に対してはPKOで賄う。

むろんこちらは憲法9条の枠内であるのは維持されなければならない。