敬愛するSylvain Chomet(ショメ)の

『Belleville Rendez-vous』


トンブクトゥでは死にたくない

暑さで肌がつっぱっちまう

シワシワのヨレヨレでいたい

ベルヴィルの三つ子みたいに


アカプルコで死ぬのは嫌だね

ぎこちなくジゴロと踊るなんて

グニャグニャしていたいんだ

ベルヴィルの三つ子みたいに


(Come on girls...)

ベルヴィル・ランデブーでスウィング

ダンス・マラソンでドゥディルー

ブードゥーにカンカン、ほうきにタブー

ベルヴィルでスウィングしてランデブー


シンガポールで死ぬのは嫌だね

インテリっぽく過ごすなんて

ヨレヨレのバカでいたいんだ

ベルヴィルの三つ子みたいに


ホノルルで死ぬのは嫌だね

鳥のように歌うなんてごめんさ

ハスキーな声でいたいんだ

ベルヴィルの三つ子みたいに


ベルヴィル・ランデブーでスウィング

ダンス・マラソンでドゥディルー

ブードゥーにカンカン、ほうきにタブー

ベルヴィルでスウィングしてランデブー


コンスタンティノープルも嫌だね

韻を踏みにくい地名だから

イカれて騒いでいたいんだ

ベルヴィルの三つ子みたいに


カトマンズなら住んでもいい

韻を踏みやすい地名だから

でもやっぱりイカれて騒ぎたい

ベルヴィルの三つ子みたいに


■不条理とは=

・・・であるかも知れないという規視感、デジャビューなども含まれる。

不条理は直感に近い。


お気楽でいたいのは必ず繊細だ

アナーキーは結構慈悲深い

稼げる人は施しの名人だ

前へ進む人はときに、前へ前へとバックする

貧者は富者になり

天にも昇る気持ちは早くも落下する


古い三人娘は今も歌うのさ

橋のたもとにある階上の小部屋

川岸で蛙を捕まえて来ては手料理して食べる

いろんな事に飽き飽きしてくると

三人してステップして歌うのさ

『Belleville Rendez-vous』

窓の灯りの外を列車が通過してゆく

誰もそのことは知らない

古い木靴で音を立てて踊る

それはそれは見事なものさ


世界の恣意性を考える

世界は幼稚で残忍だ

一貫するのは純粋さの喪失ではないか

幼稚で残忍でいられるくらいなら

陽気でアナーキーでいたい

シワシワのヨレヨレでいたいのさ

ベルヴィルの三つ子みたいに

グニャグニャしていたいんだ

とことんそうありたいのさ

古い木靴の三人娘

『Belleville Rendez-vous』

歌って踊る古い木靴のステップが

さう、伝える


倉石智證