■13,3,21日経
蓮の実で遊ぶスズメ。
一粒ずつつまんでは下の地面の水たまりに落として喜んでいる。
すずめ
遊ぼう
親のない雀、ここに来て
遊ぼう
家が無いとさみしい
軒が無いと消へてゐなくなる
雀、稲の穂にとまり
大騒ぎして遊ぶ
神社に、寺に
気の早い雀の二分の桜に来て
もう、蜜を吸うものだから
花が落ちて、たまらん
稲の穂の落ちて、たまらん
この罪のない小動物の子らの
屋根の瓦から天の賜物のごとく
いくつものやはらかい羽毛の拳のごと足元にかたまって落ちて来る
足元にせはしく、繫縷らの方に
季節季節に
枯れ蓮ならばまたその実をつぐみ
遊べや、小首をかしげて
何度でも下に落とす
愛敬あいぎょうの不思議な
雀、西から来たんか
西へ帰る
雀、東へと行くんか
また春になると
村の境に、ここに来て遊ぼう
母にはぐれると塒にも帰れず
老いの境の悉く息絶へれば
人里が絶えた跡に
破れ家のかたはら
竹やぶのその奥に
むかし、雀の宿のありしかども
倉石智證
(佐野昌男=日本野鳥の会会員)
スズメは人間なしでは生きられない鳥であるようだ。
例えば過疎化が進む山村で長く調査すると、
人口の減少に伴ってスズメの数も減ることが分かった。
巣作りに適した空き家が残されていても、
里に移った人が通い農業で畑を耕していても(食糧があっても)、
人間の住まない集落にスズメは定着しない。
タカなどの外敵に襲われる危険性が増すからなのか、
明確な理由は分からない。
