元旦のさまざまな地方のニュースを見てゐる。

東北のあるお百姓さんは

「コメと味噌さえあれば大丈夫だべ」と思っていると。

この人もこの景色もみんな一期一会。

「元気に素直に育ってほしいと毎日見ています」

とは、若いお母さんの願いだ。

この越後の湯沢地区ではけふも雪が暗い夜の天井から落ちてくる。


キュウイはのんしゃらんとブロッコリーを罵倒した

きみが遅れてくるから悪いんだ

バナナはその場所で座位を占め

馥郁と醗酵し始めた


南国土佐を後にして

もはや、泣くに泣けない

黙って座っているばかりだが

いつの間にか猫が来て膝の上に座る

やはらかく眠る

猫に聞く

床屋から何が見えるの


自転車の籠から溢れる葱や大根

あなたが逃げてゆけば縋りつく

後追いかける団子坂

すっきりとするために全部を俎板の上に出す

きりきりしゃんと言い訳無用


痒いところありませんかと頭を差し出すが

顎と喉に剃刀が当たる

螺子ねじりん棒がくるくる回る

世間は一層あやうくなる

あゝ、のんしゃらんと

あゝ、けれんだなぁ


倉石智證