私のミトコンドリアを出しておくれ

走る

生まれる

休む

眠ってゐる

あゝ、なにか息苦しい


わたしはどうやら母しかしらない

その母の、またおかあさんしか知らないのだ

おとうさんは、

食べられてしまった

なんとも切ないことだ

私の中にはもう、母しかいない

せっせっせ

すべてについて知らないってことは

なんともつらいことだ


ミトコンドリアは心臓に集まって

疲れを知らずに酸素を食べてゐる

なのにわたしは眠っていて

わたしが眠っていても、休むわけにはいかないのだから

せっせっせ


走る、

生まれる

この空の下で

愛って、風船色で

それって、とっても

つらい


倉石智證

細胞の中にはものすごい数のミトコンドリアがうごめいてゐる。

血液から酸素を取り入れてエネルギーに変えてくれる。

心臓の筋肉のミトコンドリア含量は40%にも上る。

心臓はエネルギーを枯渇させるわけにはいかないため、

大量のミトコンドリアを確保して、疲れ知らずの状態にしている。

また運動することで筋肉のミトコンドリアは増えるのださうだ。


ミトコンドリア11,10,14


「亭主の好きな赤烏帽子」

(自食)

父親のミトコンドリアは食べられて消滅し、遺伝子は次世代には伝わらない――。

細胞の中でエネルギーをつくる小器官ミトコンドリアで、

母親のミトコンドリアの遺伝子のみが子に伝わる母性遺伝をするのは、

受精卵の中で「自食」と呼ばれる作用が起き、

父親のミトコンドリアを分解するためだとする研究結果を、

群馬大の佐藤健教授と妻の美由紀助教(細胞生物学)が14日、

米科学誌サイエンス(電子版)に発表した。