「亭主の好きな赤烏帽子」

■神経細胞が自己リレーしてゆく。


「細胞をうれしがらせて菊の香やノーベル賞と山中せんせ」

「すみやかにかへりたいとて奥床し職人気質眼鏡のカタシ」

山中先生は容易に笑いませんね。

速やかに仕事場に帰って、一刻でもはやく大変な人たちを助けたいと。

ふたつの言葉「感謝」と「責任」。

(三好達治)

海よ、僕らの使ふ文字では、お前の中に母がゐる。

そして母よ、仏蘭西人の言葉では、あなたの中に海がある。

蝶のやうな郷愁でなくとも私たちの中には十分に海がある。

母が漂ってゐる。

私たちのDNAはすべてあの海からやって来たものだ。

「四方の海 みな同朋はらからと 思う世になど波風の 立ちさわぐ らん」

明治37(1904)年、明治天皇御製。

同じころニコライ2世は「神のご加護がありますやうに」と祈っていた。

日露戦争が始まってしまった。

すべて細胞も遺伝子も海のスープから漂い出て来た。

海はいまでも自由だ・・・


倉石智證

(11,3,20日経)

胞神経細胞が正しい相手を選んで手を伸ばす仕組み。

ショウジョウバエの卵で神経が筋肉に向かい伸びる様子を蛍光たんぱく質で

(左、右は連続写真、東大・能瀬聡直氏と高坂洋史氏提供)