青い毬栗を見れば

あをい少年のときにかへるかも知れない

ときに意地悪く悲しくなって

村を斜めに横切って行く


青い毬栗といへば

やはり青林檎や青ぐるみのことも思い出す

そのやうに、故郷と云へば

すぐに少し酸っぱい悔恨とか懐かしさが喉もとにこみ上げてきて

青いモノドモを拾って

露にぬれた田舎道を歩いてゆくと

田畑か大分流されていて

赤いローム層が露出しているところもある


村人たちがわらわらと出てきて

肩で大きくため息をつくが

でも、さうやってそのときでも少しずつ

普段の生活に戻ろうとする

覚悟のほどを示すのだった


倉石智證