青春とは不可思議なもの

脳髄にふとこぼれ出す

意味もなく、つれづれの昔し歌

So happy together


舗石を投げることよりも

パンツを脱ぐのももどかしく

さう、あの歌だ

とても幸せ、いっしょにいられて


夏になれば水を潜りて

水に濡れて

ただそれだけで笑い転げる

文庫本は、テーブルの上に

一杯のコーヒーで四、五時間も

So happy together


幸せということを考えないですむあの時代だ

ジーンズに穴があき

小銭を集めて握りしめて飲み屋に

初めてのレバ刺しにびっくり仰天

目をまん丸に手を握り合って帰る

狭いアパートでまた笑い転げる

So happy together


花は一輪でよかった

それ以上はいらない

一輪の向かうに強いきみの視線があったから

別れると云ったらふと泣き出した

送ることもなく送り出したが

懐かしさがこみ上げて来て

二ヶ月もしないうちにどちらからともなくTEL

決まりの悪さ

happy together


春夏秋冬にスキップ踏むわけでもなく

あゝ、ここに来た

忘れることのない一筋の道だ

善良であったわけでもなく

正直であったわけでもない

ただ、ひたすらに働いて

子を為して

よかれと思って手をぎちぎちさせて来た

だが、日々祈ることと

たまに休息することは忘れなかった


子はお陰さまで大きくなったが

お陰さまでわれわれも齢をとった

冬の寒さや夏の暑さにはもう応えられない

花の咲く春がいちばん好ましくなった

二人でねんねしてもいまはパンツをおろすもどかしさも無くなった

でも、So happy together

どうだ、今度、昔の街に二人で行ってみるか


倉石智證

The Turtles,

They scored their biggest and best-known hit in 1967

with the song "Happy Together".


Imagine me and you, I do想像するのは

I think about you day and night

It's only rightごく当然のこと

To think about the girl you love

And hold her tight

So happy together


I can't see me loving nobody but you考えられない 君以外の人を愛するなんて

For all my life

When you're with me

Baby the skies will be blue

For all my life生涯ずっと


Me and you and you and me

No matter how they tossed the dice,どう運命のサイコロを投げたとしても

It has to be結果は

The only one for me is you

And you for me

So happy together

ボクのオンリーワンは君で

君のオンリーワンはボク───


1967はベトナム戦争が泥沼にはまり込んでゆく最中。

青春はいろんなところで輝かしく爆ぜて、

翌年の年の暮には東大安田講堂の攻防へと続いてゆく。

上村一夫「同棲時代」、

下駄を鳴らして銭湯へ、

何にもなかったけれど豊かな感性の時代があった。