みなさまへ
「浅草岳登頂へ」
きっとうくいすが鳴き出だすでせう。
キョカキョクも迎えてくれます。
残雪の下には水が流れ、
山毛欅ぶなの林は鮮烈な緑色に輝いています。
蚋ぶとを連れて、お山に登りませう。
山躑躅が紅く山肌に、
きっとカタクリも径々に吾等を励ます。
ツバメオモトはもう少し先かも知れませんね。
でもシラネアオイは穏やかな紫色に、
花びらに露をため、
足元にはオウレンが可憐な白い花弁を盛んに散らしています
山稜に出でれば、
鬼面山に抹茶アイスの模様がだんだらに、
そのはるか眼下を見下ろせば
こんどこそはお待ちかねの田の倉湖が、
青い青い雪解けの水を満々とたたえ、
あゝ、それだから乾杯、
またしても不埒に四囲を眺め、
腰に手を当てゝ、乾杯、
自らに肯くのです。
倉石智證