勿れ

べしべし、

べかりけれ

もんしろ蝶つがい

勿れ、と艫とも

べしべし、と舳へさき

行く先は私に、

過ぎ去ったものはすでに私のものではない


流れ流れて

勿れ

空の庇に翔ぶ、

モンシロチョウ

過去現在未来の蝶番

のうへのわたし


そして、

扉が軋み

開く

眩しみ

未来に向かって飛ぶ

・・・

勿れ

とか


倉石智證

すぐに蝶の季節がやって来る。

ヴェランダの山椒の木に卵を産み付けに、

やって来る。