あじわひつくし、ふしだらに、

心を許した人間の

ローカルルールあるといふ

欲しいのは心からの頬笑みだ

秋晴れの空の鰯雲ゆく


ギヤマン吹く歌麿の女

着物の袖をたくし上げ

二の腕見せる惜しげもなく

ほれほれするほど勇ましい

だが、

二の腕の太さ白さにあきれはて

太棹をしまふ八っつあんもゐて

その勢いにくわばらと

怖気をなして逃げ出す始末


さんざん食べて呑んで

ふたりしてベッドに駆けこむなんざ

最高の仕合わせだ

アルタミラのころから

いやもっと前からさへさうして来た

ぬくもりといふ

さいごは繋がったまゝ

cave

ギヤマンの先に

洞穴の先の空に高くゆく

鰯雲を

おつながり、媾まぐわひつゝ見やる


あじわひつくし、ふしだらに

みもふたもなく

汽車ポッポ

人生はつらいものだから

きりもなや

みもふたもなく

さても、きりもなや


倉石智證

“おつながり”はよくトンボ同士がお尻をつなげたまま飛んでいる様子を。

愛らしい・・・

媾合は交合。

「ばくれん」を描いた喜多川歌麿は1804年に“手鎖の刑”に。

ばくれんの女性はギヤマンにお酒を傾け、二の腕も露わに粋に勇みよく。

しかし、庶民の勢いはもっと先を行っていた。

きりもなや、きりもなや。