papyrusのengine
空を翔ぶ聖杯
函館で放された
それは1200㌔も空を翔んで
それは王様のわがままではなく
それはわがままな無方向にではなく
確かに南の方に向かって
翔んで行った
なんだか地球は虫食いだらけになった
何かが崩れて
今、新しい入口に立った
何もかもがエンジン
波がちゃぷちゃぷ
空を翔ぶ蝶々は
厳しいけれど幸せだなぁ
アフリカでは塩を採る人たちがいて、
塩の大地に粗末な掘っ立て小屋を建てて家族で暮している
地球上のすべてから忘れ去られたやうなそんな場所で
ぽつんと家族が寄り添って暮している
塩を運び出すときはラクダに乗せて
何㌔も何十㌔も歩かなければならない
そんな風だからすべてに忘れ去られたやうな
清潔な暮らしの中で
地球のある至るところでは
時間がほかに比べて遅くなるところは、遅いのだ
まったく世界から忘れ去られて
人々は棒のやうに固く
ただ齢をとってゆく
papyrusのengine
やはり蝶は文字だ
聖杯に、そのデオキシリボ核酸に
文字が書き込まれている
どこかに運ぼうというわけだ
しかし、そもそもどうしてあんな不都合なくねった翔び方をするんだらう
コンゴやミャンマーやフィリピンにもまだ貧しい少年たちがいて
茶色の川を渉って
都会から運ばれてくるゴミの山に駆け寄ってゆく
鉄くずや塩ビにくるまれた銅線やペットボトルを集めて
家族の暮らしを支える
みんな満足に学校へも行けない
コンゴの少年の脛や足首には火傷の痕が生々しく
まだ瘡蓋にもなっていないその傷をさすって父親は泣いて詫びる
ひさびさに帰った田舎の実家で
壁に寄り掛かって少年はしわくちゃな全財産を父親に渡すが
かあさんは家を出ていってしまっていた
泣くに泣けないじゃないか
papyrusのengine
ミャンマーの少年は下の弟を学校に迎えにゆく
野原の黒板の後ろに佇って
授業が終わるのを待ち
弟を自転車に乗せて
水溜りがあちこちに浮いてゐる道を
後ろの弟に何か話しかけながらハンドルを上手に切ってゆく
ヌクレオチド
DNAに文字が写し込まれ
ATGC(アデニン、チミン、グアニン、シトシン)
コードとなり空を翔んでゆく
どうしてあんな風に平気にくねって横切って行ったものか
papyrusのengine
やはり蝶は文字だ
聖杯に、
時空を超えて
色々なことがあったものだが
Himalayasを越えて、
色々あったものだが
それこそが聖杯
奇跡である
今また新しい入口に立ったばかりで
あれらの少年たちにもなんとか頑張ってほしい
倉石智證
2011,10,30チョウはるばる1200キロ
函館で放し2カ月、下関に。
北海道函館市近郊から今年8月に放されたチョウ「アサギマダラ」が、
このほど本州最西端の山口県下関市の市立公園・リフレッシュパーク豊浦で捕獲された。
2カ月間の飛行距離は実に約1200キロ。
チョウは下関から再び放された。
捕獲されたアサギマダラは雌で、
羽に「ハコダテ」「8,19」などとマーキングされていた。
すごい !!
蝶はやはり文字である
パピルスのエンジン
無数の花々にとまり
黄金の花粉を身にまとひ
それこそが、聖杯
古代の見も知らぬ文字が刻まれ
かってそれは解明されたこともない
