7月ももう終わりなんとしている。
句日記のタイトルから「三陸悲傷」をはずす時が来たように思える。
山河はなお眼を見張るほどに瑞々しく、青々としてきた。
11,7/25(月)晴れ
市中や茣蓙を巻きたる娘ゐて
かみさんのために娘が茣蓙を買って来てくれた。
如何にも涼しそうである。
映画[Fall]見る。奇
妙なでもどこかリアルな映像である。
夢都物語と現実がどこかで重なり合って進行していく。
臭いもの蓋して埋める赤い国埋め尽くされぬ人の不満の
列車を埋める。
救急を急ぐために列車を埋めて地面を平らに確保した。
世界中が見ている。
隠蔽なんてあり得ないねと当局の人はむきになって説明したが。
「世界的に国家の恥をさらけ出した」とネットでも。
キョンシーのまた立ちかへる掘りだされ幌被されて黙って去りぬ
11,7/26ニュース。
犠牲者は39人になった。
2歳の女の子が助け出された。
みぃんみぃんの暑さは尻をすり合わせ
税金の支払い等、銀行と郵便局めぐり。
税務署の庭先はいつだって暑い。
車から降りるとむっとするほどだ。
都会でははじめて聞くわ蝉の声忘れてたこと不意に夏帽
蝉の声きかなくなった都会では欅の幹に不意に零れる
11,7/26(火)晴れ
米欧のデフォルトの謂い日本でもよくぞ云ひける二都物語
日本もこのまま政治の混迷が続けば三都物語になりさうな気配である。
■「A Tail―risk of Two Cities」
tail risk(確率は低いが大きなリスク)。
フランス革命前夜のパリとロンドンを舞台に、
時代に翻弄される人々の姿を描いたディケンズの小説
「二都物語(A Tale of Two Cities)」をもじった。
オクラぬるうどんつるつる冷し鉢
昼食は冷やしうどん。
オクラ入り。
(火)晴れ、薄曇り。涼しいくらいである。
11,7/27(水)晴れ
坂歩くみな暗がりのそこここに娘盛りは暗闇坂を
芋洗い暗闇抜けて鳥居坂飯倉方に、
海見ゆるかも東京タワーのもっと先の方にだ。
麻布の温泉は黒ずんで海藻色でぬるっとした感触でよく温まる。
(水)晴れ少し曇り。
息子はわたしのラーメンを丼からちょっかいする。
テンボスにかき氷の器械を見に行った。
ちょっと、つらいのかな・・・
佐野真一
「圧死せし 友を悲しむ私は 生きて暗夜に 生理始まる」
阪神のときは、昨年亡くなった歌人の河野裕子さんがある歌壇でこの歌を選んだ。
死の中で未来の生を感じとった女子中学生の歌だ。
死の中で未来の生を感じとった女子中学生の歌だ。
あえて言えば、過去の現場では、人の体温や声を感じることができた。
阪神大震災では助けを求める声がし、救急車が走り回っていた。
しかし、津波が建物をさらった被災地では痕跡そのものがなかった。
消滅していたと言ってもいい。
初めての経験だった。
(佐野眞一・ノンフィクション作家3月18日から22日にかけ、
岩手県の宮古市、大船渡市、宮城県の南三陸町、気仙沼市を)
花に寄るお為ごかしの帯締めて
見せかけ、お世辞・・・
あるいは花に阿おもねる。
資源のない国は資源を仕入れて「数学」して、それを輸出して暮らしている。
理数系が薄れていくのは危機的問題である。
数学の話し出されて国谷さんオイラーのことおいら知らない
その解を求める作業はまるでエヴェレストに登ってゆくような苦痛と快感があるのださうだ。
e のiπ乗+1=0なんださうだ。
数学の定理とはそれぞれが宇宙の中のお宝のやうなもので、
それぞれにはしたがって想定外というものは存在しないことのやうだ。
それしかない、というのが定理なのだ。
数学は「なぜそうなるのか」を解き明かしてくれる。
(NHKクローズアップ現代)
おいらはさっぱり、ちんぷんかんぷんたったのだ・・・
11,7/28(木)晴れ
肥満と負債の問題に共通するのは、どちらも解決を後回しにしがちな点。
深刻な病気のリスクは公的医療保険などを通じて、当然ながら財政も圧迫する。
一説によると、米国人が1年間に消費するドーナツの数は100億個。
1人あたり33個という。
円いのも穴があいてるみんな好きふわふわとして雲のやうだわ
志ん生集捩る擽るかみつぶす一読三歎頤を解く
あごを外すほど大きな口を開け て笑う。
大笑いをする
「頤」をとがい。
SFの「日本沈没」左京さんけふ亡くなられ津波遠のく
けふとは2日前の26日ことであったと、ニュースで知った。
80歳。
「日本沈没」は万博も過ぎ高度成長の余波が日本全国を火照し続けていたころのことだ。
科学や成長への絶対的なほとんど無防備な信頼。
ローマクラブの警鐘(成長の限界)が72年に出ている。
泣いてみる大和撫子銀メダル2位とはいへど涙美し
泣いてみる大和撫子背泳ぎの最後の手首水に流れる
世界水泳選手権の女子50メートル背泳ぎで2位になり、
表彰式で銀メダルを掲げる寺川綾。
11,7/30(土)雨
坂東のあきれてものを信濃川溢れて越後水漬く青稲
2004年のときの低気圧以上の降雨量、大きい被害をもたらした。
坂東太郎もあきれるほどの、
堤防の間に流れる濁った水量はもはやパンパンで、溢れかえった。
濁流は青い育ち始めたコシヒカリの水稲を浸している。
「坂東太郎」は利根川の異名で、
「坂東(関東)にある長男格(日本で一 番大きい)の川」という意味である。
弟格としては筑後川の筑紫二郎(つくしじろう)、
吉野川の四国三郎(しこくさぶろう)がある。
実際は信濃川が長さにおいては日本第1位である。
お隣の韓国ソウル近辺の被害はソウル市も含めて甚大な様子。
北朝鮮はおそらくもっとひどい被害が出ているのではないだろうか。
モロヘイヤ朝の緑の涼しくて夫亡きことは一人さみしく
想像、創作である。
11,7/31(日)雨
俳人が愛敬となる蝶の舞ひ
蝶の舞には堪えられない。
みな相好をくずす。
珍しき葉の斑入りなる朝の露
大方は朝顔の斑入りの葉とか。
とうさんは生麦酒飲む泥になるシャツ若者のファインプレーに
高校野球が始まった。
大リーグの伊良部投手がアメリカでひっそりと首をつって亡くなられた。
泣き面にハチ福島の真夜の揺れおとといからの低気圧はも
土砂降りが信濃川支流や阿賀野川などに被害をもたらした。
南会津では只見線がざっくりと橋脚がさらわれて線路が濁流にぶら下がった。
真夜中にまた福島に震度5強の地震があった。
息子もわたしも妻も起き上がってTVを点ける。
■8/1、今度は23:58分ころ、駿河湾で地震が発生。
伊豆半島や静岡あたりでは震度5弱の揺れ、東京では震度3。
妻も眼を覚ましたが、
「困ったね」などと云いながらすぐにまた眠りに落ちた。
豪雨また橋を孤独に攫ひけり
橋脚を流して岸の青さかな
けふは幾分か収まって雨もいくらか上がったようだった。
泥まみれの土手の草も水が引いて青々としている。
温さんのズック姿で三拝す橋脚の下白い花束
ついに犠牲者は40人になった。
花束を現地の高速鉄道の橋脚の下に捧げて、
温さんは病から押して出てきたと、
痩せた顔に苦しい表情で自国の憂いをにじませつつ
「不正があったら追求の手を緩めることはない」と指で示した。
東北震災の現場のお見舞いでも、
かっての四川省の地震のときでも、
いつでもこのお方が現地に出かける。
いつもの白いズック姿で。
大変だなぁ。
高速鉄道は一党独裁の共産党国家大中国の成長の実感ではあった。
日本の政治家たちよりも何かリアルに一生懸命だ。
このお人が悲しげな顔をなさるときは、本当に悲しそうなお顔になる。
心だけ置き去りにして荒川線パンタグラフに火花が散るよ
乗り合いの人の顔が見える電車のスピード。
お母さんの手につかまる子どもが手を振ったりする。
ポツダムに朝顔の色深まりて揉みし抱かれて実をば投げ出す
福島で原子力反対運動が開催された。
身をば投げ出すでも、結構・・・かな。
暑中見舞いにもならず八月に入りぬ
新潟福島の大洪水の余波まだ去りやらぬばかりだ。
東京でもビールを頂きながらずいぶんと涼しい感じである。
妻は「助かるわ」と云いながら早々と床に就いた。
白箱に眠る人々蛍舞ふ(寺澤潔)
昼酒に酔ひたくもなし時鳥(宮崎信之)
節電の夏へ昭和の半ズボン(瀧口彦二)
「ゆず風呂に浮かんでいるよしあわせが」(小田島雄志さんの孫、創志くん)
小学3年生のとき。生産性は姻族の中に引きつがれてゆく。
「胃を切っていのちののちを思う秋」(小田島雄志)
(「いのち」の「い」を切ると、「のち」。駄ジャレ句)。胃の肉腫の手術の後。
11,8/1(月)晴れ
阿呆面どこ吹く風を「注視する」はや秋風を水の流るゝ
『引き続き市場を注視していく』という
馬鹿の一つ覚えのコメントしかできない金融オンチの財務大臣(野田元首相)の存在だ。
投機筋から足元を見透かされていて
《円高是正の政策》を何一つとれない無策な財務大臣。
そして、為替マフィア(投機筋)にやりたい放題にやられている。
今年4月4日の外人記者クラブで
『原発危機の影響で向う3ヵ月のうちに1ドル90円を超える可能性がある』
と言っていたミスター円こと榊原英資氏は
今の超円高局面をどんな気持ちでみているのか一度聞いてみたい
(友人のディーラー小林雄二メールで)
一本の幹にせかゝる槍ヶ岳寒くてもなし暑くてもなし
人は高きを望む。
それ自体埒もないことだ。
人は低きを望むそれさへも埒もなきことだ。
なるほどね・・・
山は、ただそこにあるから、ただそれだけが時に驚きなのだね。
鈴木幸一
君もまた木や藪と異なった何者だろうか
芽生えて、花咲き、君も枯れていく
「神さまは人間たちに、
運命のつましい分け前しかあたえてくださらなくなりました」
シュトルムのある小説のなかに、
主人公の老人が生涯を回顧したそんな言葉があったという。
「このきっぱり限定された生涯および運命の情感が
シュトルムや周辺の詩人の特徴」であると、
古井由吉氏は書いている。
(鈴木幸一IIJ社長のブログ11,8/2日経)
皆人の大言壮語この国は物差しなくすすぐの暮らしの
前述の「つましいわけ前」と無関係ではない。
「司馬の慨嘆、三島の予言」(慎太郎)。
「46億年の歴史を地球は経ているが、
原子力への依存はわずか数十年。
未来永劫、依存しなければ成り立たないとは思っていない」
(菅直人首相は20日の衆院予算委員会で)。
海江田万里経済産業相は数時間後、
衆院東日本大震災復興特別委員会で「脱原発」の方針についてこう言い放った。
「首相としての発言なら泰山より重いが、
個人的な発言なので鴻毛(こうもう)より軽い」。
46億年を分母にとれば何事も一過性だという論法は、
首相の答弁としてはずいぶん乱暴である。
11,8/2(火)晴れ
ござんなれゴーヤも風に青すだれ
ぽっぽ、ぽっぽと青い実を結んできた。
10個ほどもあらうか。
毎年の泥のお世話や暴れ水
激しい低気圧が去った後の新潟県や福島県で
浸水した家屋などの泥をかき出すボランティアのお世話が始まった。
(晴れ曇り
智笑
