10,12/13(月)

X'masリース飾りし医院かな

青柳耳鼻咽喉科へうかがう。

どうも喉から出る痰に血が混じっているのが気にかかる。

きょうは月曜日。雨が降っている。

空いているかと思って行ったんだが案外と込んでいた。

野球の王さんのお話が急に出た。

王さんだって半年に一度検診をしていた。それなのにがんになっていたでしょう──。

青柳さんはお手紙を書いてくださった。

お隣の内科医院、須田さんへの紹介状だった。


白やぎさんからお手紙着いた

/黒やぎさんたら読まずに食べた

/仕方がないのでお手紙書いた

/さっきの手紙のご用事なあに


青柳さんが早速にお手紙を書いてくださったのだった。


診療や医院へ廻る通り雨

雨は一時激しく降り出した。

マンションの軒伝いに医院に駆け込む。


小児科や積み木遊びの咳の子も

結核とかがん性だったら昼間も血が出るからね。

血圧を測り、聴診器を胸に背に脇腹に、それからレントゲン室に入った。

細胞診と細菌診をしますので、次回は痰を吸引して持参してください。

スポイトと痰を入れるカプセルを手渡された。


町医では子に読み聞かせ待ち合わせ

待合のソファの周りではお母さんが子供に読み聞かせを小声でしている。


どの母もサンタマリアや胸ふとく

どの母親も子供に対して心配はするが

愛情においては決してたじろがぬ胸の太さを持っているやうな気がした。


子のたかるママの膝ほど丸くなり

こうして父親が働きに出でいる間に母と子はのっぴきならない間柄の愛情関係を結ぶのだった。


10,12/18(土)晴れ

放棄地の山ほどもあり田蟄居

知らない人が、目利きでもなんでもない人たちがわけのわからないままに、

わけのわからないことをしようとしている。


「赤さんお上り、青さんお上り」

「青さんお下り、黒さんお下り」「小隊進めオイ」───

『病寐六尺』

口上のなにか悲しい演戯玉糸引く真似の露店の人の

鼠骨なる方が病床の子規に持参せるものにかのやうなガラス玉演戯があった。

鼠骨は子規の枕元で仮声をつかひわらはせる。

痛い思ひの子規の笑ひ声ではあった。


日本人のDNA───

花は盛りに月は隈なきをのみ見るも のかは

雨にむかひて月を恋ひ、

垂れこめて(簾のこと)春の行方を知らぬも なほあわれに情深し・・・

それが美しき言葉となり万葉集、古今和歌集を 生んだ。

美しき言葉は源氏物語、枕草子となり、和歌の西行、連歌の宗祇、

それから江戸の芭蕉へと引き継がれていく。

しかし、これはどう考えたって“やせ我慢”、

武士はくはねど、はことほど左様に今では現実離れしてきてしまった。


寄る辺なき海に海鼠の寒さかな

1本の管で出来上がっているのは人間も海鼠も大して変りはないのださうである。

あの管がおいしい。

腸は日本の三大珍味、このわた。


元禄7(1694)年、芭蕉の病床にかけつけた丈草は、夜伽の吟の中で、

「うづくまる薬の下の寒さ哉」と詠んだ。

芭蕉に

「丈草、でかしたり」と称賛を受けた句である。

丈草の心理的な寒さが身にしむ句である。

親炙する師の声はもう聞かれない。


薪をわる妹一人冬籠子規

明治のいや江戸の母性である。

下穿きも着けぬころの女性の心もとないしかし純粋な献身である。

多くの当時の文化・文明は彼のやうな女性の母性の美しき献身の上に積み上がった。


大三十日愚なり元日猶愚也(子規)

余りの痛さに愚レル寸前の子規であった。


妾より美しき妻冬仕度(虚子)

かくしてX'masがやって来て、年の瀬、大みそかへとむかしから、

女性をたよりに師走は暮れていくのであった。


父母の亡き裏口開いて枯木山(飯田龍太)

日記果つ父老い長嶋茂雄老い(小川軽舟けいしゅう)


母性と女性は続く。

「初暦知らぬ月日の美しく」(吉屋信子)

「き」ではなく「く」である。

恋の歌だ。


ゆるやかに着てひとと逢ふ蛍の夜(桂信子)

をり鶴のうなじこきりと折り曲げて風透きとほる窓辺に飛ばす(栗木京子)

オノマトペとは擬態語・擬音語。

おそろしき女性の化性。

「君を打ち子を打ち灼けるごとき掌よざんざんばらんと髪とき眠る」(河野裕子)

頭で考えてできるものではないですね。

「囚はれのフセイン喉をさらすとき世界中から舌圧子ぜつあつし迫る」(栗木京子)

喉ちんこ見るときのお医者さんが使う金属のあれ。

「看護師に戻りし曽我さん、注射され泣く子の腕をもりもりと揉む」(栗木京子)

最近では揉んではいけないのださうな。ただ押さえるだけが正しい。

曽我ひとみさんの20年以上の看護婦のブランク。

女性のこうした肉体にかかわる直感のやうな生理。


オノマトペで───

オノマトペ空へと翔ばせ沖縄で宜野で浜辺の基地は要らぬと

缶からをここでも叩いて、砂浜には色とりどりに「NO BASE !!」と。

缶からは“菅から”のことである。


爬虫類字が書けなくて街に出て locomoteする帽を目深に


俯向ひて井戸を覗いて空を見る曖昧模糊のなんじゃもんじゃす


木守柿いまひとつだに落ちもせで

ころ柿をくりくり軒に鈴なりに吊るした。

ばあさんのしわくちゃの顔が笑った。

秋蚕が繭を作り始めさなぎのからだはしだいに透明になっていく。

死にゆく人たちはターミナルに居て、目を閉じて、

みなすっかり少女や少年のころに戻って、その頃の幸福な夢にひたっている。

多幸感が人々の表情にやはらかなえもいはれぬ笑みをもたらすのだ。


菅直人首相は17日、沖縄県庁で仲井真弘多知事と約25分間、会談した。

沖縄知事、普天間の県外移設譲らず

「缶からを叩いて帰れ沖縄のパッド、ベストにベターは冴えず」

首相の“ベター”発言にまたひと悶着。


すぐお隣の中国は───

牛スジは好きかと姜瑜強面で「つべこべ言われる筋合いはなし


2010年予算の国防費は前年実績比7.5%増の約5321億元(約6兆7千億円)で、

研究開発費を含む実際の軍事費はさらに大きいとみられる。

公表額では07年度に日本を抜いた。

今後、年8%の伸びを続けた場合15年度には日本の2倍以上になる計算で、

軍事的なバランスが大きく変わる。

技術では日米に劣るとみられていた中国軍の

ミサイルや潜水艦、護衛艦、戦闘機などの性能は着実に向上している。

空母のほか次世代戦闘機の開発も計画。

離島を想定した上陸作戦も練度を上げている。

■日本の新防衛大綱の発表を受けて、中国外務省の姜瑜かんゆ副報道局長は17日、

「中国は平和発展の道を堅持し、防御的な国防政策を取り、脅威にならない。

個別の国家が中国の発展に無責任につべこべ言う権利はない」

と反論する談話を発表。

「中国の発展は日本を含む世界各国に共同繁栄の巨大なチャンスを与えた」

とし、経済発展と並行した軍備増強を正当化する姿勢もにじませた。

北朝鮮の女性アナウンサーとおんなじくらい、

中国のこの女性スポークスマンはおっかないねへ。


ともがらに「長」付く人や師も走る

太田政男くんは大東文化大学の学長に、

滝沢正くんは上智大学の学長に。

二人も大学の学長に選ばれた。

なにはともあれ同期としてはめでたく嬉しい限りのことではある。

おのずと知れた師走、師も走り出した。


智笑