09,9/24(木)曇り
ふる里はぶだうの生きの文入りて函で届けり夫つまと運べリ
日に十箱もべりA(葡萄)をば様はじ様と軽トラに積んで、
脚の不自由な90歳のじ様の運転で農協まで運び出荷する。
ば様はそのじ様を「夫」つま、と呼んでいる。
段ボール箱にそのベリAや甲斐路やサツマイモや柿を詰め込んだ佐川急便が届いた。
小さいメモ用紙が葡萄や柿の間にあり、ば様の文がしたためられていた。
息災と収穫の喜びが走り書きされていた。
綿摘むや真岡に秋の列車かな
栃木県だろうか。ご婦人たちが綿の畝に入って、真っ白な綿を摘んでいる。
秋の列車が青い空の下をさーっと走っていって、一瞬その間だけ綿畑が翳った。
「人は自分の魂を全うしなければいけない」
と云う答えを豚に当てはめた。
「フォルティシモな豚飼い」の著者・杉田徹は
46歳で東北地方のとある旧開拓地に居を定め、豚を豚舎に押込めず、牧草地に放して飼う。
お山の上からハンカチ振れば携帯電話の着メロが鳴る
穂苅さんは今日の日に巻機山を登山。お山の天辺から私に携帯した。
着メロが鳴って、下界にゐる私を羨ましがらせた。
山頂の池塘の脇の木のベンチでお昼寝をして、邯鄲の夢を山腹に置いて帰って来た。
9/18日のことであった。
「野球選手がグラウンドに出てプレイするように、
国会がボクにとっての主戦場、これからのフィールド・オブ・ドリームです」
小泉進次郎議員は溌剌と語った。
由紀夫さんは
「歴史を変えるわくわく感と、
歴史を新しく作り変えて行く責任の重さをひしひしと感じる」
と自宅の玄関前で報道陣に。
「先生などと呼ばれずに、絵里ちゃんと呼ばれるような身近な存在として
国会でがんばりたい」
福田絵里子議員。
(9/18日)皆さんそれぞれの夢を乗せて、そして国政は走り出した。
09,9/25(金)晴れ
橋ゲタの高さに秋や八ツ場ダム金の流れと人の思ひと
前原大臣も苦労している。
千葉の森田県知事もここぞとばかりにもの申している。
金の流れを具体的に明らかにすれば
責任の流れ、思惑の流れ、儲かる人や利権の流れが浮いて出てくる。
清算して=1億円でも浮いて出るなら中止した方がいいのだ。
4600億円の予算はまだまだ膨らむに決まっている。
他人さま(税)のお金には歯止めがかからない。
少子化、省エネになっていく時代に本當にダムが必要なのか。
ハコモノは雇用を生まないばかりか、将来に続くメンテナンスの費用もバカにならない。
雇用を生み出すのなら海水の淡水化プランを豊洲の辺りに立ち上げたらいい。
金はかかるけれどそれの方が温暖化環境に対する世界へのわが国のメッセージになる。
亀ちゃんの舞台は回る逆方向(ジャパンポスト)JPもJALもあやうい
市場を無視した時代錯誤的、大塩平八郎を気取る、アナログそのももの人物である。
株価は下がり、「円安」の要因となる。
「日の照りながら雨の降る/あいるらんどのやうな田舎に行こう」詩人丸山薫
降りみ降らずみ星の合ふ夜なりけり(黛まどか)
「愛」
汝なが夫つまは家には置くな旅にあらば命光るとひとの言へども
(若山貴志子、牧水妻)1930年刊「筑摩野」に。
わが部屋にわれの居ること木の枝に魚の棲むよりうらさびしけれ(若山牧水)
脚絆、編み笠の出で立ちで牧水は歩いた。
1941年に光太郎が出した『智恵子抄』は狂気の妻をうたった。
「そんなにもあなたはレモンを待ってゐた
かなしく白くあかるい死の床で
わたしの手からとった一つのレモンを
あなたのきれいな歯ががりりと噛んだ」
(「レモン哀歌」より)
「智恵子の裸形をわたしは恋ふ。
つつましく満ちてゐて
星宿のやうに森厳で
山脈のやうに波うって
いつでもうすいミスとがかかり」
(「裸形」より)
光太郎は敗戦後、亡くなるまでに智恵子を偲ぶ詩を12篇書いた。
「三畳あれば寝られますね。
これが水屋。
これが井戸。
山の水は山の空気のやうに美味。」
(「案内」より)
1952年春、太宰治の兄の津島文治青森県知事から十和田湖畔に記念像を作って欲しいと依頼された。
佐藤春夫や草野心平らが、現地視察に同行し、光太郎を励ました。
生涯最後の情熱を彫刻に注ぐ。
翌53,6月に裸婦像の原型が完成し、10月、十和田湖畔で除幕式が行われた。
乙女の像の完成から3年後の56年、光太郎は肺炎のため東京で死去した。
73歳だった。
09,9/26(土)晴れ
秋服を買いにデパート妻と行く娘こもついて来て品定めする
わたしが品定めされる。
色々持って来て試し着されるがどうもいまいち合わないやうだ。
それに今日は娘の誕生日である。26歳になった。
09,9/27(日)晴れ
年の内に春は来にけり一年ひととせを去年とはいはむ今年とはいはむ
(「古今集」在原元方)。
12月(旧暦)なのに立春が来た。
春の喜びを云ってみて、と求められた元方は、
去る年に「去年と呼ぶべきでしょうかな」と挨拶し、
来る年を「今年と呼ぶべきでしょうかな」と歓待した。
ライオンの肉球妻の透けて見へ
ネコの肉球、蜥蜴の肉球、知床に棲む水烏みずがらすの肉球・・・。
妻の肉球はいきなりしのび足で来る。
枇杷ふふむ種あることのさもありなむ
「種」―果肉があり成熟と腐敗のすぐかたわらで、
宿命の奥深く、ひっそりと待機のときを過ごすものがいるすごさ
(稲葉真弓09,9/27日経)
雛罌粟ケシの花パリの娼婦のオールボアール赤い唇金魚となりぬ
Au Revoir
日経日曜俳壇
盆の月また人として生まれたし(池田松蓮)
魂の透けてくるまで踊りけり(徳生玲子)
朝顔や君おごそかに母となり(木津和典)
NHK日曜俳壇
片山由美子選者、ゲスト間村俊一(装丁家)
ほととぎす亂歩全集檻のごとし(間村俊一)
坊やその月夜の帽子とってくれ(間村俊一)
天上に瀧見しことや鶴の鬱(間村俊一)
兼題「秋の水」
ときおりは雲を映せり秋の水(笹沼實)
堰落ちてより秋水となりにけり(本間芳明)
我が影に驚く魚や水の秋(門脇明子)
秋の水一樹の影を底に置き(瀧本辰幸)
秋水に沿ひて白秋生家まで(石橋イツ子)
秋の水湛へて広き琵琶湖かな(田中淳也)
「秋の水」でエクササイズ
夕光ゆうかげやさびさびとゆく秋の水
秋の水川繰りかへし眺めたり
落ちてゆく川の白さや秋の水
秋の水ペットボトルに閉じ込めて
厨辺に茄子を浮かべて秋の水
秋の湖横一文字比良の景
天水はいずこに置いて秋の水
点滴に白き病室秋の水
かなかなや森は鋼の暗さもち(深見けんニ)
真葛原花をひそめて咲きにけり(深見けんニ)
ラレレラと水田の蛙鳴き交わす(山口誓子)
ひらひらと月光降りぬ貝割菜(川端茅舎)
月ひらひら落ち来る雁の翅つばさかな(闌更らんこう)