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《外為コサックダンスレポート》I will dance cossack

         when winning a great VICTORY.


2009年9月17日

(某ディーラーの独り言)

今、マーケットではドル/円の下値リスクがくすぶり続けている。米指標に好材料がでても持続力が弱い。これに対してオセアニア通貨は対ドルで年初来の高値更新の展開。これは「商品市場の好調」を受けたものだ。以前にも言ったがオーストラリアが世界で一番早く不況脱出ということになる可能性が高い。

円高懸念①

最近、『どこまで円高になるの?』という質問をよくされる。短期的には昨年12月と今年1月の高値であった「87円台」だと思う。「GDPの改定値の下方修正や6%近い失業率」を鑑みると個人消費は冷え込み経済の停滞が本格化するという懸念がでてくる。そうなると巷間言われている景気の二番底が現実味を帯びてくることになり、中長期的には「為替は1ドル80円割れ、日経平均7000円割れ」というシナリオが考えられる。せめて二番底が一番底よりも浅いことを望むしかないが…。

円高懸念②

「日本版HIA」による円転→円高→景気後退→企業収益悪化→給与減少→消費低迷。可処分所得減少と購買意欲の弱い老人社会、これで果てして、民主党の言っている「内需拡大」が本当に図れるのだろうか?海外では民主党は「円高容認」しているという憶測が流れているそうだ。「日本版HIA」のような円高材料や「円高容認憶測」により方向性がでてくると投機筋がそれに乗っかって更なる円高になる→外貨(ドル)を買っている一般投資家は慌てて「外貨を売って円の買い戻し」をすることになる(損切り)→円高更なる追い討ちをかける。

2004年3月を最後に当局による円売り介入はないが介入も考える「円高防止措置」も必要な時期にきているかもしれない。本格的な不況の嵐が吹く前に…。だが、あくまでも緊急措置として。しかし、昨日、新政権の藤井財務相は新任コメントで「為替介入を否定」した→投機筋の円買い加速→円高。当面、テクニカル的には現レートより5%ほどの円高方向を示唆している。

Uとのへ


1971,8月のニクソンショック(金ドル交換停止)、
それを受けて1971,12月、スミソニアン合意で1㌦=308円に。
73年変動相場制へ。
固定相場制官主導)→変動相場制民主導)、
「変動」とは常に市場のにさらされることにより、選択が繰り返される
経済の構造調)ことを意味する。

1999年、金1トロイオンス(約31㌘)=252㌦台の安値をつけた
95年ロバールービン財務長官の“ドル高政策”)。
ドルの信認がピークに達したからだ。
2009,9月、足元の金価格は=1000㌦を超え、
99年時の=約4倍(金を中心にして考えるとドルの価値は=4分の1)。
景気対策と金融機関に対する緊急融資枠
→緊張緩和・ドルに回帰していた過剰マネーが再び
→国際商品や新興国市場へ向い始めた。

米国債保有額で世界最大の中国人民銀
今年、自国で算出した金を外貨準備に組み入れ、
金保有量=1054㌧=8割近く増➚やした。
準備通貨は万が一の時の準備と、
途上国はこの外準の増加を裏付けとして成長通貨供給してきた。

流動性
リーマン・ショック後に各国中銀が市場に供給したマネーが
国際金融市場で行き場を探す展開となっている。
世界で流通するマネーの物差しとなる「ドルの流動性」
(ドルのマネタリーベースと外国が外貨準備として保有する米国債の合計)は
7月時点=3兆6500億㌦と前年同月比で=6割以上も増➚
「円キャリー」から「ドルキャリー」(低利で㌦調達→運用)
などの商品市場や資源国通貨などに回す。
原油は(ドル建てで安く)
→原油が買われて09,8日終値1バレル=71.10㌦で
08年12月の底値に比べ=2倍強の水準まで
オイルマネーはユーロー向うとの連想から→ユーロも買われた

リーマン・ショック1年。新興国株、危機前に回復。
中国突出(積極財政と「適度に緩和的な金融政策」)=40%高➚
経済立ち直り早く。
台湾、韓国など中国効果(「家電下郷」など)。
南米の資源国、ブラジル、アルゼンチンなど資源高➚で。
中国、ブラジルなど新興国で着実に稼げるところは➚。
シンガポールはウォーターフロント改革で人、モノ、カネを呼び込みに取り組む。
成長力で市場は選別。
日本は最下位のイタリア、米国に次いで下位から3番目の低位の戻り幅、
マネーは日本に厳しい評価を。
※これだけだと円高の要因が希薄だよね。

中国GDP(1980年→2008年)28年で=14倍
(3093億㌦と日本の=3分の1以下→4兆4016億㌦と肉薄)。
GDP=約400兆円弱
元高へ
(08年の名目GDPは元建てだと前年比=17%増➚だが、ドル建てだと=3割増➚になる)

「チャインドネシア」
インドネシアを中印と並ぶ成長エンジンに位置づける。
これにベトナムを加えた4カ国の人口は=30億人
日本の対外戦略が進める経済連携協定(EPA)の相手国は、
農業などで軋轢の小さな、比較的小規模な国々が中心。
成長の押し上げには、もっと大きな国と仲間になる必要がある。

360兆円くらいの世界の流動性が、
利回りを求めて蠢いている。
「ドルキャリー」で基軸通貨のドルが下がった。
下がりすぎた分で円が上がり、
アジアの旺盛な成長で世界のマネーが流入――
円も“つれ高”といったところだろうか。
・「介入はしないよ」(藤井財務大臣)→円高
・内需型経済→円高
だけど国債増発となれば→円安に
亀井大臣(存在が)→円安
構造改革が進まなければファンダメンタルでは円高にはならないね。

「輸入物価指数」
ところで日本がバブルに向ったとき、
ものすごく交易条件が良かったときがあった。
1986,11月「プラザ合意」で急激な円高輸入物価指数=約45%
輸入物価指数23年ぶり(1986年11月以来)下げ幅=34.6%低下(前年同月比)。
現在、輸出物価の低下幅=14.5%にとどまり、輸入物価の下げ幅=34.6%で
→「日本企業の一時的利点になる」。
(石油。石炭、天然ガス)=53.2%➘、
(金属、金属製品)=36.1%➘。
一方、足元では新興国の需要拡大→・・・輸入物価も➚可能性も。

この点から考えると、低金利で流動性を高め景気のアクセルを踏み、
かつ、為替のような効果をもたらした、
この偶然のような政策こそ、景気のヒントになると思うだが・・・。
そしてこのとき忘れてならないのは同時に財政である。

足元を撮られてつらい亀さんの齢よいよい長帳場こそ
夜中の大臣所信表明と記者会見は老人にはこたえる。
カメラで演説中の足元を撮られたね。
亀井大臣は立っているのもやっと・・・

智笑