毎週月・木曜日配信
《外為コサックダンスレポート》I will dance cossack
when winning a great VICTORY.
2009年8月20日
(某ディーラーの独り言)
今、ドルはすべての他通貨に対して上昇している。但し、「対円以外で上昇」している。すなわち、円だけがドルに対して通貨高(円高)ということだ。自国通貨が強いのは一見よさそうだが、ご存知のように「円高不況」という言葉があるとおり本邦にとっては有り難くない現象だ。これはリスク回避通貨としての「消去法からくる円買い」ということだ→マーケットが悪材料に対して非常に敏感になっている。ドル、円ともにリスク回避通貨とされているが、今はドルVS円は円の勝ち。
15日の「米債利払いと償還の円転フロー」でさらに円高を後押したため「米雇用統計の改善」を受けてのドル高、クロス高は帳消しという相場付だったが、米債利払いの円転は既に終了。また、以前ほど株価と為替の相関関係(株高→円安・株安→円高)は希薄になったが時々、思い出したように緊密な連動性がでるので要注意。
今、世界の景気後退が緩やかになりつつあるのは各国の「莫大な財政出動」のお蔭であるということはマーケット参加者は先刻承知の話だが、「張りぼて景気」だからいつ又、何かをキッカケに「経済危機が再燃」しても不思議ではない。危機とは景気回復の兆しに心理的な余裕が生まれ景気回復期待感から消費の拡大につながり急激なインフレを呼び起こし、結果、金利の上昇を招き景気に水をさすということだ。もともと「米債のバラマキや莫大な財政出動」などで金利が上昇しやすい背景がある。すなわち「インフレの中での不況→スタッグフレーション」という危惧がでてきた。。
小生の今年に入ってからのポジションの半分は英ポンドだ。ドル/円やクロス/円と比べると動くスピードと一日の値幅は2倍から3倍だ。それだけにディーラーにとっては面白い通貨だ。しかし、英ポンドは一日平均3~4円動くためプロ向きの通貨といえるかもしれない。ちなみに、ポンドは質量単位としても使われているが通貨の1ポンドは1トロイポンドの高純度の銀を基としている。他にポンドを通貨単位としている国に「キプロス、エジプト、レバノン、シリア、南スーダン」などがある。
Uとのへ
反市場というテーマ
1981年、仏社会党から初の大統領に就任したミッテラン氏は企業を続々と国営化。
ファミリー(ロスチャイルド)の収益源だったフランスの銀行も突然政府の手に渡ってしまう。
外国マネーは反市場的な政策を嫌って海外に流出し、フランは下落を続けた。
ミッテランは(市場の警告と受け止め)市場主義的な政策に転じる。
経済は安定に向かい、14年の長期政権となった。
成長策が見えにくい、という金利の低下➘圧力と、
財政悪化(分配策)という金利の上昇➚圧力との綱引き。
各党の政策を受けた市場の当惑ぶりである。
(7月→8月)長期金利は(1.3%割って➘いたのが→再び➚1.4%)に乗せてきた。
市場は多様な見方を映し出した鏡である。
世界最大級の債券投資会社ピムコは、
民主党と自民党のマニフェストが出揃った直後8/3日、
「短期債は買い、長期債は避ける」だった。
「今の金利水準で日本国債を買おうとする投資家は日本の外にいない」(goldman sachs)
外国人保有率
・日本国債=6%
・米国債=約50%
日本では国内の豊富な家計貯蓄が国債を買い支えている。
しかし、対GDP比=1.7倍が→10年後は=3倍に(ドイツ銀行が試算)
投資家がリスクに見合った利回りを求めたとき、
長期金利は上昇➚して実体
■かっての人気商品「貸付信託」通称「ビッグ」57年の歴史に幕。
貸付信託は1952,6月<貸付信託法>に基づいて組成された商品。
戦後復興を支える電力や鉄鋼、自動車など基幹産業へ資金を供給する目的で作られた。
バブルのころは年=8%程度の高利回りを記録
→現在、長期金利は下がり➘年=0.1%程度の金利しか見込めず、需要がなくなった。
■5年債利回り、3年11ヶ月ぶり低水準
景気の先行き不透明感(各党マニフェスト)が強まっていることに加え、
余剰資金を抱えた銀行が資金を国債に振り向ける動きが強まっているためだ。
銀行には決済という公的役割が託されている。
その銀行が国債保有から利益を得るためには、長短の金利差を利用するしかない。
預金という短期資金を、比較的長期の国債に投資し、利ざやを稼ぐわけだ。
■円ドル銀行間金利、日米急接近(09,8/20日経)
昨秋は米国で金融機関同士が相手の破綻リスクを意識して金利を上乗せしたため、
ドルの銀行間金利が急騰➚した。
ロンドン銀行間取引金利(LIBOR)は、ドルの3ヶ月物が過去最低➘を更新。
ドルの外貨預金の金利が円預金の金利を下回る「日米逆転」も起きている。
ドルの投資妙味は落ちたか→円高へ
反市場である。
総選挙で自民党が圧勝した05年、日経平均の上昇率は主要国で最高の
=40%に達した。
将来への変革、改革への期待から外国人が競うように買ったためだ。
盆過ぎて虫の鳴き出す街になり
正直なもんだ。
お盆を過ぎて、虫があちこちで鳴き出だすやうになった。
智笑