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《外為コサックダンスレポート》I will dance cossack
when winning a great VICTORY.
2009年3月26日
(某ディーラーの独り言)
24日、ウォールストリートジャーナル紙は「中国人民銀行の周小川総裁」が「ドルに代わる基軸通貨の必要性」についての論文を紹介した。この論文に関して米財務長官ガイトナーが肯定的なコメントをしたためドルが売られたが又、すぐ買い戻しが入るという慌ただしい相場だった。買い戻された要因はこれまたガイトナーの『ドルは今現在、基軸通貨であることに変わりはない』発言であった→ドルは「腐ってもドル」ということだが「あまり腐りすぎると世界中に腐臭を撒き散らす恐れ」が多分にあると小生的には思うね。
周氏の論文の概要は『一国の通貨に依存せず、1969年に創設されたIMF(国際通貨基金)の準備金であるSDRの役割を拡大すべきである』というものだ。SDRとは「IMFの準備金で外貨不足の国が余裕のある国から外貨を受け取る際の支払い手段(特別引出権)」である。
米財務省は金融機関から「不良資産を買い取る具体策」を発表した。公的負担を減らすため民間金融機関を投資家として巻き込んでの「官民共同投資計画」で最大1兆ドル(96兆円)(2兆ドル必要とも言われている)の不良資産の買取りを目指す。民間投資家に積極的な買取りを求めるため財務省と民間が共同で「官民投資基金」を複数発足させ、お互いに競争入札させ不良債権処理を加速させるということだ。ただ、民間金融機関が自分たちの保有している「不良資産を客観的に適正に評価できるかどうか」が最大の問題だ→当該物件を安く売却すれば「損失が拡大」するし、高く売却すれば自らの「投資基金への出資額分」が毀損するというジレンマがある。
FRB(米連邦準備制度理事会)の米国債購入の構図。
米財政大赤字→米国債発行して財政補填→FRBドル増刷して発行した米国債償還→市中にマネー供給→市中にドル氾濫→ドル紙幣の価値低下→米国債価値低下→購入先の減少→FRB米国債購入→ドル崩壊。要するにドル紙幣発行者がドル紙幣(米国債)を買うということ同じ?…嗚呼!
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