毎週月・木曜日配信
《外為コサックダンスレポート》I will dance cossack
when winning a great VICTORY.
2009年2月26日
(某ディーラーの独り言)
最近、円安傾向の動きがみられるようになったのは毎日のように金融危機対策に関する報道が出てくる中、各国株価が回復し始めてきているにも拘らず日経平均だけが冴えない状況が継続している。この動きにマーケットは円売りで反応(本来の現象、今まで株安→円高という不自然現象)していると思われる。しかし、金融危機対策に関してはまだ具体的な内容が出ていないばかりでなく、金融だけでなく米自動車産業のGMやクライスラーに対する『米政府の破綻処理した上で再建策を目指す』という報道も不透明なところばかり。そんな中、反発したドル/円それに連れてのクロス/円などが上昇にはマーケット参加者は明確な上昇要因が分からないまま手を出したくないというのが本音だろう。不透明な部分がある程度明らかになって落ち着いてから参加しても遅くないのでは…?それにしても、逃避通貨(リスク回避通貨)としては身分不相応の円の本当の実力が炙り出された一週間となった。
米オバマ政権は72兆円規の景気対策法案を成立させ、7兆円の住宅ローン支援と矢継ぎ早に景気対策を打ち出しているが本邦の景気対策はドタバタで遅々と進んでいない。そこで提案したい。外貨準備(約110兆円)を基に政府系ファンド(SWF)を組成して将来性のある本邦企業や外国事業に投資し、運用益を景気浮揚策に役立てる。但し、役人・官僚は参画させず会社が破綻したり人員削減された金融マン達(外国人含め)を雇用し雇用も創出するというのは如何?米国債を買うより余程イイと思うが…政府も官僚もリスクを取りたがらないから無理だね。
ジョージ・ソロスはNY大学の夕食会にて『自由市場経済の終焉』を口にした。
『今、市場原理主義のモデルの是非が問われる時期がきた。私は自由市場経済は終わったと考える。今は30年代以降で今まで経験したしたことのない金融危機であり、これまでのどんな金融危機とも異質のものだ』と発言。『市場原理主義の権化』みたいな投機家に自由市場経済の終焉と言われてもな~…この間までポンド売りに参戦していたしな~。
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