■胡錦濤主席のアフリカ外交
胡錦濤主席、来月に4度目の歴訪。胡主席が就任後に歴訪したアフリカ諸国は=13カ国。
日本は06年の小泉首相が訪問したエチオピアとガーナの=2カ国のみ。
日本の首相は国会開幕中は国会対応を優先せざるを得ず外国訪問がしにくい。
中国は貿易額、昨年=45%増(約9兆5000億円)。
2000年頃まで日本も中国と肩を並べていたが今は中国の3分の1程度。
安価な中国製品の流入でアフリカの地場産業が打撃を受け、
中国製品排斥運動や中国人を狙った傷害事件も続出。
直接投資もアフリカ諸国の自主発展に結びつかない援助も目立ち、
人、モノ、カネの総動員が「新植民地主義」との反発を招いた。
⇒医療なども含めて「質の改善」を重視へ。
⇒4/2日、ロンドンでG20緊急首脳会合(金融サミット)をにらみ、
途上国の代表格としての立場を強める思惑もある。
※日本も内閣とは別にUSTRのような外交通商部を作るべきだ。
■人的資源開発システム
市場リベラル
米国の鉄鋼王カーネギー
「富める者にとっての最大の恥辱は、富を残したままで墓場に入ることである」。
彼が世を去った時、手元に残った資産はごくわずかだった。
彼は生前からすでにその何十倍もの個人資産を投じて、
芸術、学問、文化を支援する施設をつくった。
官僚政府主導
⇒ちょうどその頃、大西洋を隔てたドイツで、ある官僚が大蔵大臣に銃を突きつけるようにして、
科学研究費の獲得に努めていた。
フリートリヒ・アルトホーフは(1882-1907年)まで四半世紀にわたり、
大学担当審議官・局長として辣腕を振るった官僚である。
ノーベル賞の設定は1901年だが、その後の20年間、
ノーベル賞の3分の1をドイツ人研究者が占めた。
優れた科学上のアイデアを持ちながら資金的に発展できない研究者などを支援、
才能のある人物を大学側の反対を押し切って教授に任命したりした。
⇒当時のドイツは一方で軍事力強化を図るとともに、
国内的には台頭著しい労働運動に対抗するため、社会保障制度の充実を
図る必要があり、いくら財源があっても足りなかった。
もともと気前のよい大蔵大臣など歴史滋養存在したためしがない。
★知財
役に立つ知識か否かは、市場によって選別される。
一方で学問というものは、一つ一つの積み上げられるレンガのようなものでもある。
利益につながる知識だけが突如として生まれることはない。
⇒かっては公の資金で研究された成果は、
社会共通の資産として公表され、誰でも利用できた。
しかし、現代では新たな研究成果は、出資者の私有財産となり、
他者が自由に使えないケースが増えた。
アメリカでは付加価値の創造者が所有者。
(潮木守一・桜美林大学招聘教授09,1/26日経)
■FX市場「ワタナベさん」の退場
FX市場ではヘッジファンド勢はすっかり力を失った。
舞台を去った大物がもう一人いる。
米欧で「ミセス・ワタナベ」と架空の個人名で呼ばれる日本の個人投資家の一群。
主婦層を中心とするFXデイトレーダーの数は、
昨年半ばまでの最盛期には=100万人とも300万人ともいわれた。
ワタナベさんの行動は東京金融取引所の「くりっく365」の売買高から推測できる。
ところがワタナベさんが潮を引くように外為市場から消えてしまった。彼女はどこに行ったのか・・・。
⇒日銀の幹部は「ワタナベさんはパチンコ店に移動した」とみる。
劇場を活気付ける名優陣と政策シナリオを失った外為市場では、
じわじわと円の独歩高が進んでいる。
大手邦銀の為替担当者は「個人投資家が復帰しない限り、円高は止まらない」という。
カギを握っているのはワタナベさん。
■米国の医療保険
ミニ診療所は薬局、スーパーに進出し、全米で=8000ヶ所以上に拡大した。
費用が割高な病院の緊急外来(ER、全米で=4600ヶ所)を数の上では抜いた。
▼<国民皆保険>の制度がない米国では、市民の6人の1人は医療保険に加入していない。
2000-07年の間に医療保険料は=約2倍に上昇し、
同じ期間の給与所得の伸び率=23%を大きく上回るなど、重い蓋かに耐えられないからだ。
無保険者は痛飲を断念したり精密検査を避けたりして病状が悪化してから病院にいくため、
さらに治療費が膨張する悪循環も起きている。負担増で個人破産も。
▼一方、患者からの診療費回収が滞り、周辺との競争激化もあったりして
病院の倒産も広がってきた。
▼そもそも保険料が高いのは医療費の増大が一因で、
米国の一人当たり医療費はほかの主要国の=2倍という調査結果もある。
▼勤務先の提供する医療保険のカバー範囲が狭く、自己負担がかさむ場合も多い。
▼歴代政権は医療保険改革を試みたが、不発に終わってきた。仕組みが複雑なうえ、
医師や製薬会社、労働組合、保険会社などの利害が対立してきたからだ。
■バッドバンク
(★右サイド)政府はバッドバンクに出資する。
政府の信用を元手にバッドバンクが借り入れなど外部負債を募れば、
レバレッジ(テコの原理)が働き、出資分が何倍にも活用できる。一見良案だ。
(★左サイド)問題は資産の買い取り価格に帰着する。
高すぎれば政府(つまり納税者)が損失を被る(元本を割る)。
ただ同然の証券化商品を、ある程度の値段をつけて買うのなら、バッドバンクに損失が生じる。
⇒安すぎれば銀行の資本不足があらわになる(足元を見られる)。
(滝田洋一・米州総局編集委員09,1/25日経)
■公的資金注入
バンカメには=450億㌦の公的資金(税金)が入っているのに(★右サイド)
株式時価総額は=約400億㌦(★左サイド)。
520億㌦の公的資金(★右サイド)が入ったシティに至っては、
時価総額が=約200億㌦(★左サイド)だ。
株価は銀行の債務超過を心配して国有化を織り込みだした。
既存の株式を紙くずにする国有化でなくとも、
万策尽きて政府が銀行の普通株を取得するような事態になると、
既存の株式の価値は著しく薄まる。
一時=2㌦台に落ちたシティの株価はリスクに身構えたものだ。
■ジュグラー景気循環/「過大融資が危機のシグナルに」
ジュグラー(19世紀フランスの経済学者)は
仏・英・米3カ国の手形割引高、金銀などの金属準備、手形の流通高の
データーの推移を分析し、そこに7-12年、平均=10年の周期の景気循環現象を見出した。
後にシュンペーターによって「ジュグラー循環」と命名されることになる。
ジュグラーは、商業恐慌の規則的な反復によって特徴づけられる循環を
繁栄(好況)、恐慌、清算の3つの局面に分割した。
そして、「恐慌に先行する兆候は、大繁栄というシグナルである」との有名な言葉を残した。
ジュグラーは大きな繁栄の結果、
・手形割引が過度に拡張されて、
・金属準備が減少してくると、
恐慌が接近し、最後には清算が控えるプロセスにつながることを示唆した。
(三菱UFJ証券景気循環研究所09,1/7日経)
⇒コンドラチェフ、クズネッツ、ジュグラー、キチンの景気循環
⇒ドル崩壊(a run on the dollar)に至るのかどうか。
「債権国は、米国債は(すでに事実上)元本保証がないことを容認せねばならない」とも。