09,1/11(日)晴れ

日経日曜俳壇

湯豆腐や五勺の酒も許されず(妙中正)

てのひらにふくら雀を包みたし(鶴屋洋子)

藁苞わらづとの納豆である冬の朝(元井静子)

住み古りてこそ好きな町かいつむり(桜井雅子)

鶏に飛びつかれけり頬被(七木田清助)


冴え返る青いシグナル妻は逝く(城山三郎)

02,2/24城山三郎、妻容子さん死去

緑濃しひとりの夏の重きこと(城山三郎)01,8/19


09,1/13(火)晴れ

かあさんの酒の旨さに発情すこの熟れにしをいかにとかせむ


古里は化粧する間も息しろし(倉石妻)


初春や天地人客始めます「天」は最高評価。投句,選句。


古里は冬の生木を裂きてみむ


畳む首のばしてむばばの春


「亀鳴く」

川越のをちの田中の夕闇に何ぞと聞けば亀のなくなり(藤原為家)

もの言わず朝より食わずいる一日亀が沈みてゆきし幽明(伊藤一彦)

亀は極端にのろく、永遠に地上に押し付けられてすごす。

重力の宿命をこれほど甘受した存在もない。

亀は1日どころか1ヶ月絶食しても平気で生きていける。

1773年キャプテン・クックが捕獲してトンガ国の女王に献上したゾウガメが

1966年に死んだという記録がある。

クック船長の顔を知っている亀が、全共闘運動のころまで世にあったとはなんと悠々。

(小池光・歌人09,1/11日経)


今朝の嘘きのうよりまし葱刻む(ねじめ正一妻)

奥様は魔女より怖い雪女(ねじめ正一妻)


09,1/14(水)晴れ、寒い日である

酔ひ出でて第九指揮するオヤジかな指揮するほどに北斗七星

文明堂の社長は昨日から歯が痛い。呑めば癒ると思い切り。

路上に酔い出でて指揮をする。次第にのけぞっていく。


善美ちゃん、劇団一人と云はれてもあなたガンバレ何故か可愛ゆい

消費税率を上げると明記することに、自民党内でも続々反対の党員が。


春を寿ぐ日差しうららか温厚な人も刺さるゝキャンパスもあり

中央大学高窪教授死亡。強い殺意が。20箇所以上刺されている。

後楽園キャンパス。成人式、繭玉の日だ。


医師団に国境ありやエチオピア命なりけり寿司の旨さよ

赤羽桂子さん(32歳)救済されてパリ(非政府組織NGO「世界の医師団」)へ。

エチオピアの武装集団に誘拐され108日間の拘束であった。

パリで頂いた寿司の旨さよ、と。


橘曙覧『独楽吟』52首

たのしみは庭にうゑたる春秋の花のさかりにあへる時時

たのしみはそぞろ読みゆく書ふみの中に我とひとしき人をみし時

たのしみは昼寝せしまに庭ぬらしふりたる雨をさめてしる時

たのしみはつねに好める焼豆腐うまく烹たてて食はせけるとき

忘れむと思へどしばしわすられぬ歎きの中に身ははてぬべし

幕末の尊王国学者なので、世相を憤る歌も。