■グローバルとストレス社会
モノ、カネ、ヒトも世界的なコスト、競争の中に放り込まれ、
安定や安心の形が見えにくくなった。効率とコストを優先すれば、人々は分断される。
■保険(世界の不安定化)
⇒米国の無保険者=4500万人(総人口の=15%)
⇒中国は都市に住む人口の=45%、
農村部では人口の=79%が医療保険を持たない。(衛生省03年調査)
⇒日本は、短時間勤務を除くすべての労働者に加入義務がある
雇用保険の加入漏れは推計=1006万人
⇒ドイツでは移民労働者の急増→最低賃金制度の導入が議論に
⇒タイでは、大家族の減少で伝統的な家族介護が崩れ。独居老人が社会問題化
▼人より企業価値(金融資本主義的価値で社会的評価価値ではない)、
ROE重視(株主重視)。
売れるもの、「売れること」が大事。次第に「真、善、美」から離れていく。
ユニクロ、デニーズ、コンビニが美しいとは思わない。
まず「食う」(生命維持)、「働く」(雇用)、があるが
「暮らす」(最低の人権、人間の尊厳、社会的存在)が失われつつある。
■景気対策・オバマチーム
民間に資金の使い道を任せる「減税」は従来の市場主義的な考え方で、共和党が好む手法。
一方、政府が支出を決める「公共投資」は民主的だ。
⇒全米の連邦政府の建物や民間住宅のエネルギー効率向上
→米国の石油依存体質を変える。
⇒学校教員の訓練や科学・医療分野の研究開発支援(長期的視野)
→将来のより大きな雇用創出
⇒「先端技術の研究者ら一部の人だけでなく、国民に広く効果のある対策にせよ」(即効性)
→例えば太陽電池の設置や住宅リフォームなどで短期間の職器用訓練をすれば、
女性やマイノリティーの就業率アップに役立つ。
●情報インフラ
●グリーン・ジョブ(研究者レベルと民間、マイノリティーのレベルで)
■世界で膨らむ国債発行(日米欧で)=400兆円に
「世界で膨らむ国債発行」(銀行救済・景気対策で財政出動)
=<吸い取る側>国が市場から大量の資金を吸い上げ、
企業の資金調達<取り手>が圧迫される
(調達金利が上がりそうだ)可能性がある。
▼国債発行が大幅に増えると金利が上がり、
民間投資が減る「クラウディングアウト」が懸念される。
⇒金利の大幅上昇はありうるか→ないだろう
<マネーの出し手は>→市場へ
①金融緩和(追加利下げ)・中銀
②FRBなど国債買い入れや、日銀による国債買いオペの一段の増額
→超長期債利回りは年末、急低下
③投資家の国債選好の高まり
(リスクが低く、流動性の高い国債への需要は根強い)
=銀行は景気悪化で融資需要が減る分→国債の保有を増やす<出し手>。
▼「マネーが縮んでいる」―
世界的にレバレッジ(外部負債依存)の手仕舞い
→債券への投資資金<出し手>は縮んでいる。
特にヘッジファンドや保険会社の債券買い入れ余力<出し手>は減っている。
⇒日本は09年度の国債発行額は=132兆円と、前年度当初予算比で=5%増。
うち新規財源債は=33兆3000億円で、同=31%増と5年ぶりの増発となる。
■日本の外貨準備
財務省9日発表<08,12月末外貨準備高>=1兆306億4700万㌦と過去最高額に。
①世界的な金利低下に伴い、
米国債など保有債券の時価評価額が膨らんだのが主因
②ユーロ相場が対ドルで上昇し、
ユーロ建て資産のドル換算額が増加したことも寄与している。
●外貨準備は
①政府が輸入代金の決済や
②対外債務の支払いなどに備え蓄えている外貨建て資産。
③自国通貨が下落した際には、外国為替市場で介入を行う場合の原資にもなる。
■中国、貿易取引「元の決済解禁」へ
⇒貿易取引の3分の2以上がドル決済と見られている
(中国の輸出企業はドル相場が急落した場合、元建ての収入が大きく目減りするリスク)。
→金融危機で変動が激しくなっているドル相場に関係なく、安定した収入が得られるようになる。
◆国際通貨の条件
①決済通貨(誰もが欲しがる。安心できる。
貿易相手国が必然的に外貨準備に占める割合が高くなる)
②運用通貨(元建ての債券市場の育成。外準で保有していても運用先がなくては)
③いつでもどこでも交換できる(成長供給通貨としての機能。
中国政府が元相場を管理し切れなくなると、元はドルなどの主要通貨に対して
急騰する恐れが強まる→輸出にとって大きな打撃に)。
■会社「企業価値」は誰のためのもの
会社は株主のためにあり、企業は眠る時間もなく競争に没頭する。
これでは「金融商品としての企業価値」の市場だけになり、
「社会における評価」が見えない。
⇒会社法は企業に人格を与え、企業は社会の構成員として認められ、
その上で市場競争に参加している。
(石巻09,1/10日経)
■失業率よりも就業率
失業率よりも就業率・02年前後=68%台→07年=70.7%。
雇用(失業が及ぼす影響)→
①保護主義に
②消費低迷
③雇用調整しないと株価が下がるリスクがある。
⇒経営は「使い勝手がいい」方を選択する(組合は正規の方ばかり向くと)
⇒政府は
①雇用保険加入適用範囲を拡大
②欧州では<失業扶助制度>。失業保険から給付が受けられない人でも、
一定の条件を満たしさえすれば、政府の一般財源から給付が受けられる。
(樋口美雄・慶応大学商学部教授09,1/10日経)
⇒トヨタ社長に豊田章男氏。
①生産システムの見直し(人余りに)
②海外事業のさらなる現地化(人余りに)
③小型車や環境対応者の拡充(生産ライン)
要するにグローバル現代社会においては
→ヒトは限りなく「安く」なっていき、
ヒトに関してはどちらかと言うと慢性的に「デフレ状態」(余る)に。
→一方、資源も含めて上流方面(モノ)は慢性的に「インフレ状況」(不足)になっていく。