■円高国益
日本は円高は国益だという発想の転換が必要だ。
世界中で中産階級が急増し、エネルギーや原材料の需要が拡大し、
資源価格が高騰する時代を迎えた今、
製造業ももっと川上産業へと手を広げる海外M&Aを加速すべきだ。
円高はそのチャンスになるし、日本の成長力強化にもなる。
◆IMFは金融監督の専門家ではなく、マクロ経済の専門家が集うIMFにはその能力はない
(「IMFに金融監督・規制の権限を持たせるべきだという意見があるが」に対し)。
榊原英資・早大教授08,11/15日経
■ドル本位に対し「自国本位」
「ドル本位」巡り応酬
⇒仏サルコジ「もはや基軸通貨ではない」。
しかし、欧州銀行の海外取引拡大に伴い急激なドル不足。
世界のドル回帰にユーロは力不足、代替なく。
⇒「ドルの安定は世界経済に重要な意味がある」中国温家宝首相。
ドル安定を前提に、輸出で高成長を維持する戦略をとっているため。
⇒米国はドル基軸には海外からの資金還流が不可欠。
「強いドル」「投資の自由化」をブッシュ大統領。
⇒日本麻生太郎首相はIMFに=10兆円、「維持に努力」。
●世界の金融・為替・証券市場の「安定」
●世界恐慌の「回避」
●世界経済の「新秩序」を。
■基軸通貨
1945 ブレトンウッズ協定発効「米国は各国にドルと金の交換を約束」
1971 ニクソンショック「金・ドル交換停止」変動為替相場制に。
世界の外貨準備ドルの割合は
1999,3月末=7割
→現在は=6割に低下している。
◆小国の通貨は経常収支が悪化すれば通貨安になりやすいが、
基軸通貨国は需要が多いため、経常収支が悪化しても通貨暴落などが起きにくい。
どちらかというと、いつも経常赤字であることで世界に成長通貨を供給する立場にある。
スノー前米財務長官08,11/15日経
米ドルが基軸通貨でなくなることはありえない。
1日あたり=5000㌦(約47兆5000億円)超の売買がある米国債ののように、
米金融市場の流動性は世界一だ。
契約法や財産権が確立され、取引や金融資産が法的に保護され、
市場への参入も退出も円滑だ。
IMF鳥居泰彦(前慶応義塾塾長)08,11/13日経
⇒<為替>と購買力平価・金利・物価
円の独歩高となっている為替市場の安定化は、
1973年の変動相場制移行以来の難問である。
国際通貨基金(IMF)協定の第一条には、
為替安定の促進が主要責務として明記されているが、
今やIMFだけでは安定化は難しい。
◆協調介入の余地を探りながら、購買力平価を一つの目標に、
金利と物価からみて「居心地のよい」レートに
落ち着かせる努力が求められよう。
■サブプライム危機と政府保証
米経済の=7割が消費で、ほとんどの米国民が消費者金融を利用している。
消費者金融(クレジットカードなど)ビジネスの支援も必要だ。
●銀行間取引の政府保証
●住宅ローンの返済金を(融資元の銀行に)政府保証
⇒ローン市場が回復すれば個人消費も立ち直る。
スノー前米財務長官08,11/15日経
■グローバル化と市場化が危機増幅装置
1987 ブラックマンデー、
89ころよりS&L危機、
90年前半からブラジル、メキシコの不良債権に苦しんだ
大手銀行も経営危機にひんした。
95 史上最高円高=79.75円
市場化とグローバル化が危機増幅装置になっている。
⇒この20年あまり、市場をより自由で競争的にするための規制緩和や、
経済と通貨の対外開放、証券化に代表される金融技術の進歩が進んだ。
⇒拡大する財政赤字に歯止めをかけるため
→公共サービスなどの民営化、
→国によっては福祉の圧縮なども増えた。
▼保護貿易化の懸念も。
鳥居泰彦・慶応義塾前塾長08,11/13日経
■シティ救済(11/23日発表)
米政府は<金融安定化法>に基づき公的資金を使った大規模なシティ救済策を発表。
シティが抱える不良資産(=約29兆円)について、
損失が発生した場合に大半を政府が埋め合わせることを保証。
健全資産「グッドバンク=新勘定」と
不良資産の「バッドバンク=旧勘定」に「新旧分離」。
旧勘定から生じる損失を政府支援で確定させる。
不良資産を旧勘定として切り離す新旧分離の再建方法の事実上の復活。
資本注入も=1.9兆円。
■中国税収と金融政策「窓口指導」
08年上半期の税収は日本の07年の年間税収に匹敵する=約50兆円に上がったが、
7月以降、急速に伸び悩んでいる。
▼窓口指導
窓口指導は日本でも日銀が1991年まで実施した。
(人民銀は80年代、日銀からそれを学んだ)。
金利自由化に合わせ日銀は窓口指導を廃止、
金融政策を金利調節に一本化した。
⇒今の中国は80年代後半の日本に似ている。
政府の圧力で金融緩和が進み、行政手段に偏った政府主導の金融政策も見られる点だ。
景気悪化→赤字国債→しわ寄せは金融政策に
「適度に緩和的な金融政策」
人民銀は行き過ぎた金融緩和を断るすべがない。
人民銀は対策を受け「窓口指導」を通じ銀行の貸出を増やす方針を決めた。
中国では市場金利を誘導する近代的な金融政策が確立されていない。