08,11/27(木)雨
検査デー 朝の道みなスクランブル検査デー朝食抜きの病院の道
8時に家を出る。天気予報、曇りから雨へ。寒い朝、子どもたちが学校に。
採血 血採って尿する朝のあはたゞし
Urien Test まず、8;30に採血と尿検査を。もうこの時間でも大変な人のウェイティングだ。
「ワーファリン、バナルジン、バイアスピリンをお飲みの方は採血時にお申し出下さい」
とテロップが流れている。
採血 採血やみなしっかりとよそを向き
どうせ血を採られるんなら、可愛い女性にやってもらいたいな…。
みんな顎マスクできびきびと。しかし、これはおそろしいほどの流れ作業だ。
ブドウ糖 ブドウ糖効いてきたのか眠くなる舟こぐ人の待合に溢れ
<75g経口ブドウ糖負荷検査>ビン入り。「トレーラン75」とラベルに。
「じゃあ中條さん、もう召し上がってください。9時ですね、9時スタートになります」
「では、飲んでください。9時6分のスタートになります」
「あそこに給茶器がありますからご自由にお使いください」
「もう、間に飲食はなさらないで下さい。お気を付けになってくださいね」
「次の採血のお時間の5分前には必ず行ってお待ちになっていてください」。
採血は30分後、60分後、そして120分後と三回、最後の採血時は尿も一緒に。
それから3Fで Diabetes 糖尿病代謝Dr の説明を待つ。
待つこと1時間、眠くなってしまった。
待合 病院の廊下、待合顎マスク人の混雑ついに時雨ぬ
カルテ 帰りくる数値の良さのカルテかな時雨身に沁むありがたき哉
北信濃の方言
「ねぐさい」「せってくれやとせわれたからせうど」
「もっといいもん食ってればこんな結石、ダイヤモンドになってた、とお医者さんにせわれた」
「おかまいなく、おかまいなく、と言って手を出すんだ、田舎の人は」
「ひとのふりよ見て我がふりを直せ、とお袋はよくせってたな」
おふくろの口癖では「馬鹿かまへばとも馬鹿」「朝のちゃっかり姑のにっこり」
石垣りん「枯れ葉」
それは凋落であろうか 百千の樹木がいっせいに満身の葉を振り落とすあのさかんな行為は・・・
わたしの身内ふかく 遠い春を抱く そして私の表情は静かに冬に向かってひき緊る
鈴木真砂女
羅や細腰にして不逞なり
ゆく春や身に倖せの割烹着
蛍火や女の道を踏みはづし
手でむしるくさやの乾物花ぐもり
戒名は真砂女でよろし柴木蓮亡くなったのは2003,3月であった。
一つ一つに人生や小説のような深さがある(寂聴08,11/23日経)お店の名前は「卯波」
年々にわが悲しみは深くしていよよ華やぐ命なりけり(岡本かの子)
寂聴は1997,12月-98,12月「いよよ華やぐ」を日経朝刊に掲載。
寂聴75歳、真砂女91歳。
この劇的な女性の一途に生きる命の鼓動を書きたいと思った。
人のそしり背に受け流し曼珠沙華(寂聴)
大根 をだやかな大根の日は大根干す群馬県みどり
益荒男 益荒男やはや初場所を日馬はるま富士
師匠は元横綱旭富士、と安馬の馬をとった。
「立派な名前に緊張しています。もっと上へ持って行けるように命がけで精進します」
冬談義 ほろほろと大根甘し冬談義オバマさんの次期経済チームのメンバーが。
おん食 をん食を乳房で与ふ初時雨
「もう乳張って、いたぐていだくてしょうがながった」と姉は。
身ほとり うずくまる身ほとりの先秋の水
丑年 丑がもう部屋へどしどし初笑ひ来年の発句にしようかな。
日経俳壇
鯊釣の百人誰も声立てず(植木緑愁)
秋清む遠き鍛冶屋の槌の音(石附哲)
女郎花その色のみを分譲地(木戸月彦)
饒舌は元気のしるし薬喰(相坂康)
花終りたる萩叢をひと括り(雑賀千鶴子)
身ほとりにあれど心に添ひがたくまた逝かしめし昼顔のとき(石塚令子)
セザンヌ「無数の無名の樹」
セザンヌは、ありふれた無数の無名の樹が、この世界の平衡と確かさをつくっているのだ
ということを発見したのではないだろうか。08,11/21日経
琉球歌
秋や百草も物よ思みましゆら 庭のかるかやの露のしけさ
(あちやむむくさん むぬゆうみましゅら にわぬかるかやぬ ちゆのしじさ)
と琉球方言で読む。前城淳子08,11/21日経
やはやはとふゆる宵の春雨や 木草うるはしゆる恵みさらめ
木や草を潤わせる恵みの雨である。
庭の蓮葉にかかる朝露や 光ちらちらと玉のことさ
蓮葉に宿る朝のしら露や 救らてやりしちやさ玉とともて
夜辺の秋 傘低く銭数へます夜辺の秋
Kさん、眠りながら1時近くに帰宅に。
雪ちらちら へぎ蕎麦や越後に遠く雪ちらちら本格的に雪のシーズンが。
08,11/28(金)晴れ
X'mas 金銀のスプレー花に冬に入る花にスプレー、きらきらきらとX'mas。
花梨 玄関にくわぁりんを置いて客迎へ配水管の清掃工事。台所と風呂場。
花梨 ふるさとは花梨のひとに物忘れ
「わたしゃ鼻が悪くてね」と90過ぎのお婆ちゃん。
その脇で「鼻ばかりじゃないよ、ここも」と頭を指差す60過ぎの長男。
やがて花梨の香りが玄関いっぱいに漂い始め。
黄色い不恰好なくわぁりん。
失言 太郎ちゃんの口にチャックか首に鈴しゃべる言葉に人迷惑す
頭混濁、意味不明。
「アルツハイマーでも分かる・・・」(日中コメの価格で)
「岡崎でよかった、アレが名古屋だったら」(岡崎出水災害で)
「医療関係の人は常識が欠落した人が」(医療関係)
「たらたら飲んでいる人の分までなんで私が払わなければ」
「私の方が税金を払っているんだ」(医療費)。
間違い読み「未曾有、踏襲、頻繁…」。
米国は「オバマ」で日本は「オバカ」とや。
テロ 「思い出は山のようにある、許せない」ムンバイに散る企業戦士は
津田尚志38歳・三井丸紅液化ガス。
ムンバイ同時テロ(26日、夜。死者125人に)で犠牲に。
イスラム原理主義、ヒンズー社会との格差に因があるのか。
世界経済混迷にさらに痛打。
「思い出」は上司の副社長の涙の言葉。
ムンバイはインドの経済首都である。
イギリス植民地のころはボンベイの呼び名。
小夏日 小夏日の潮吹き上ぐる一枚岩(本部弘子)
本州の「小春日」に対して沖縄では「小夏日」。まだ暑さが残っている。
宮坂静生は土地の貌が見えるように詠むということで「地貌季語」とする。
日本は縦に長いのだ。
日なた寒 日なた寒口に恋しや 祭りずし(神崎宣武)
「日なた寒」とは「日がかげった短い時間」のこと。郷里の備中地方の季語である
ドストエフスキー
ドストエフスキーとは自意識そのものである。
現代は自分という存在、生きているということにどんな意味があるかが今ますます問われている。
金貸し老婆殺しのラスコーリニコフは「悪」か。
娼婦にして聖女であるソーニャに導かれて神を探す青年ではなかったか。
軽々しく「神は死んだ」とは言はない。深々と体内に眠っている「悪」。
『罪と罰』のスヴィドリガイロフ、『白痴』のラゴージン、『悪霊』のスタヴローギン、
『カラマーゾフの兄弟』のイワンなど、ドストエフスキーの作品には
悪霊に憑かれた人間、悪の化身たちが登場する。
一方、『罪と罰』のマルメラードフ、『白痴』のイヴォルギン将軍など、
ドストエフスキー作品には酔っ払い、うそつき、道化が登場し、
喜劇と悲劇が、明るさと暗さが、めまぐるしく交錯する。
そして『カラマーゾフの兄弟』に登場する聖者ゾシマ長老は、
神のこと、地球の厚みのこと、汗をかく岩、貧しいこと、固陋な組織、
櫛比しっぴする家々のこと、牢獄のことなど、諄々と道を説く人でもあるのだ。
秋山駿08,11/27日経
落葉
かさとばかり落葉がうへに落葉哉(二葉亭四迷)
落る葉は残らず落ちて昼の月(永井荷風)
静さに耐へずして降る落葉かな(高浜虚子)