08,10/23(金)夕刻より雨です
紅小町 紅小町香取に姫を追いかけて
つくも(籾殻)に煙突を立てて焼く。焼き蒸すというイメージか。お父が耕運機で畝を掘り返し、お母が芋を掘り起こす。お父は耕運機から下りて来て、お母を手伝う。お母は、けふはTV出演とあってかうっすらと頬に化粧などを施している。まあ、さうでなくてもお母はきれいだ。洗い出された紅小町はほんたうに真っ赤にきれいだった。籾からほじくり出された焼き芋をほうばる人の顔はみんな笑った。天高く今日は晴れてゐる。NHK昼、千葉香取。
藤沢蕪 山形や藤沢蕪の紅ならむ
驚いた。まず春先の焼畑である。杉の林を伐採して、火をかける。切り株にのっかって、煙の中で叫ぶお父。薄い火が山の斜面を這っていく。地が冷えたら種をばら撒くのだ。ほんたうにそれは無造作にばら撒く。いま山奥のその山の斜面は緑にうねっている。人々は斜面に取り付くようにして蕪を収穫する。蕪は細く長く、地に潜った部分はほの白く、地から上に伸びた部分は紅に赤い。お父は鶴岡の街の漬物屋に収穫した蕪を運んだ。本田さんちの漬物は丁寧で繊細だ。1年もして漬けられた藤沢蕪が飯台に出された。お父は思わずお国訛りで「うんめぇ」と洩らした。漬物に切られた蕪はさらに淡く紅色に濡れ、口中に気持ちのいい音をたてた。「短所ばかりの蕪だけれど」と蕪を撮り続ける写真家は云ふ。山形鶴岡地方ではほかに田川蕪、宝谷蕪、温海蕪などそれぞれに特色のある蕪が作られてゐる。NHK夕方。
ゲイ ポジションを聞けば虫鳴くゲイの街
二丁目の公園で、「どっちがどっち」と聞いたりして薄暗がりで笑いあっている。
四畳半 四畳半ままの体や柿の種わたしの体は四畳半 ? どういう意味だろう。
豆柿 豆柿のにぎはひさらに嘘をつきトイレに活けられた豆柿のにぎはひ。
恋 遠くからおまわりが来る恋ひ終わるイチョウ色づくけふの二丁目
Iさんちの奇妙な恋愛。もう深夜2時近くなる。
虫鳴く 虫鳴くや四角四面もそろそろに石垣の間にも、虫の声は次第に心細げに。
君が代 をもしろや君が代といふ秋の暮れ
客席で君が代を歌い始めるgirlたち。「さざれ・・・」なんだったっけ、と来た。武内君と神津君は「割引」ということを話した。金融のことである。
時雨 コミさんの鼓腹撃壌時雨くる
また太ってしまったと、ベルトを緩め、お腹を叩く。外は雨が降っている。明日も雨だ。
太田垣蓮月
「敵、味方。彼も人なり、我も人なり。人、人を殺さしむるの権威ありや」江戸攻めに向かった西郷のもとに届けられた太田垣蓮月の和歌の内容。