草原は空の上にあった。浮きただよへるおほきな気持ちのよい草むらであった。


頂上から中門岳へ


馬の背2 馬の背

何の花白い花 チングルマ模様にダンス

湿原1 湿原2

湿原はあちらこちらに小さなあるいは程よい大きさの池塘をあつらへそれらは眼に極上の安らぎをあたへる。お花の季節は去り、ゆへに草原はしずかな威厳さえ感じさせるおほきなシルエットとなってぼくらを包んだ。


白いレースの花々 白い花、虫がいるよ

ミヤマリンドウか ミヤマリンドウ4輪

淡い穂の 薄紅色に穂が

花はない、とはいえよく見ると枯れ果てたチングルマのかげ、草むらのあいだあいだに小さき桔梗、名前のわからぬ穂の、白き、淡き、薄紅そして赤くゴマつぶのような実を結ぶ花もあった。すべて思い出のやうな花でそれだからこそ余計に立ち去りがたく、


木道は行く 妻と栃木の若者湿原

妻と湿原 少し曇ってきた

妻は木道のはるか彼方にたちまちその点景を映す。


湿原3 湿原4
いまはわたしは急ぐことのない旅人のやうに胸にいっぱいの息を吸い込み、屈み、伸び、眼庇をし、考える詩人となる。起伏はなだらかにゆったりと伸び縮みしながら続く。行き交う人はそれほどおほくはない。湿原は右左に。ワタスゲの白い毛の風の形に残る群むらもあり。木道にまたリンドウの花咲くもあり。今日のうちで一番きれいなてふキリンソウも行く人帰る人を慰める。



ワタスゲ 秋の実
湿原のリンドウ 木道とアキノキリンソウ


中門岳だ
12;20シラビソの低き林を過ぎると中門岳の標識のもとに出た。お池がひろがり、ベンチが三台しつらえてあった。


中門岳と妻 穂が赤く

再びミヤマリンドウの群れが