08,9,13(土)雨のち曇り

葛       ロビンソン狂いましては葛野道

ススキ     いくたびか激しひ恋のありまして薄が原に置き去りにせり

ススキ 薄野

萩芒      昔から鬼物語萩芒
秋の声    さあ秋だホルンの声を打ち鳴らせ

萩       汝が欲りて露深々と萩の花

萩と露 萩二輪

萩薄      萩薄したしないとか云いかねて

花野      花野きてこれが最期か破れ蝶

花野      ふたりして花野花野をたずねたり

花野 吊船草の黄色と赤

吊船草の群落 ツユクサ

秋艸人    赤烏帽子われも一人の秋艸人

野紺菊    秋の野や道ふさがれて野紺菊

野紺菊 ミゾソバ

吊船草    大仰や船つり草の野に浮かみ

吊船草    黄吊り舟あか吊り舟と乗り分けて

茗荷      花野きて茗荷子供も見つけたり

茗荷子供 栗のイガ

栗の実    栗の実や妻踏み割しイガばかり(イガ踏み割し妻の謂い)

コスモス    コスモスや確かに風の通り道

コスモス    コスモスの揺れやとまって赤とんぼ(旧作)

コスモス 水引草

釣り人     釣り人の棹おっ立てゝ秋の風

水引草    水引艸いざいきめやも風立ちぬ

エノコロ    エノコロや秋はいやいや夏いやいや

その他にミゾソバの少女の含羞、露草の青、月見草の待ち待ちてあり、葛の葉のおどろきて立ちて登り、また独活の花の白くレースを広げたりもあり。秋草はあきもせず、草の丈、丈長けたり、道深みゆけば幾重にも取り込まれ行方はばまれ、結ばれたる露に袖ひじて、長靴の濡れそぼちて我もまた一人の秋艸の道人となりたり。「葛の葉の踏みしだかれてま新らしこの山道を行く人のあり」であった。

吊船草としずく