“おひなまき”つまり“おくるみ(スワドル・包み込み)”は、赤ちゃんを落ち着かせたいときに行います。生後3ヶ月頃までは、股関節を内転位で屈曲保持することでs、股関節の脱臼(発育性股関節形成不全;元 先天性股関節脱臼)リスクが高まります。そのため股関節の屈曲・外転・外旋位を保持することで、大腿骨頭が臼蓋に収まりやすくなり、“おくるみ”も安全に行えます。胎児が母体の子宮内で育つ妊娠後期では、児の体が大きくなるにつれ、足部は体幹や頭に近づくほど、股関節は屈曲・外転・外旋位を保持しています。ある地域で古くからの慣習として、出生後から1歳頃まで日常で“おくるみ”を行っていた際は、股関節は屈曲・内転位で保持され、その地域の赤ちゃん達の股関節脱臼率が非常に高かったという報告があります。股関節の肢位に気をつければ、落ち着きのない児は鎮静化を促す目的で、ややきつめの“おくるみ”でも、安全に赤ちゃんに安心をもたらしますことができます。[元長野こども 理学療法士 木原秀樹]詳しくは「あかリハネット」へ akachan-sup.com