こういう仕事をしていると、なにせ保証みたいなものはないもので、なにかあったときに収入ゼロにならない為に最低限の収入を確保する為にお掃除のバイトなんかしとります。
おかげでコロナで営業自粛になったときには大いに助かりました
そんなバイト中
昼前くらい
そろそろ仕事も終わりに近づいた頃バックヤードで作業をしていたときに店内からキャーキャーと騒がしい声が聞こえてきました
子供と、女の人の声?
子供が騒いでるのかな、と思ったけどそれにしては叫び声が凄くて、違和感を感じて表に出ていくと
「誰か来てください!子供が挟まれてる!!!」
と慌てるスタッフの声が
ここで挟まれるといったらエスカレーターかエレベーターしかないと思い
一瞬、最悪の光景が頭によぎりました、、、
ですが考えてる暇はありません!
気がついたらダッシュしてました
急いで駆けつけると
エレベーターのドアに手が挟まれ泣きわめく3〜4際くらいの男の子と、そのエレベータの中でどうしていいかわからずアタフタするお母さんの姿が
遠くから見ている人たちもどうしていいかわからずザワザワとしている状況でした
僕は子供の元に駆け寄って、エレベーターが作動してこれ以上手が巻き込まれないようにドアを掴んで制止しました
子供の手は指の付け根まで閉まるドアと壁の中にビッチリと挟まっていてびくともしない
子供はものすごい悲鳴で泣きわめき手が挟まれたまま暴れまわってる
お母さんも他のスタッフもお客さんも放心状態
ドアを掴んでなんとか止めてはいるがこのまま手動で思いっきりドアと子供の手を引っ張り出すのに一瞬躊躇しました
もしかしたら余計に変に作動してこのままドアが開き子供の腕まで巻き込まれたら...
引っ張り出せたとしても子供の手が潰れるんじゃないか...
救急隊が来るのをこのまま待つか...
いろんなことが一瞬で頭を駆け巡りました
そんな時もう一人別の男性スタッフが駆けつけて一緒にドアを掴んで止めてくれました
その瞬間、数ミリほど手前にドアが動き子供の手がほんのわずか引き出されて
いけると思って、男性スタッフに引っ張ってくださいと支持して、僕は全力でドアを引っ張りました
すると、ドアが1センチほど引き出され子供の手が抜けた!
手の骨が折れている可能性があると思い、子供を運ぶのを他のスタッフに任せすぐに製氷機の氷を袋に詰めて冷やす準備をしました
氷を運ぶと子供とお母さん周りにスタッフたちが集まって、病院につれていったほうがいいのか、近くの病院はどこか、何科がいいのか?大丈夫かもしれない、などみんなどうしたらいいかわからず困惑していて、こどもは泣き喚いたままでした
子供の手の状態を確認すると
さっきよりは手がふっくらしているが指が少し曲がっている
もしかしたら折れてはないかもしれないけど、折れていると思って対処した方がいい
どのみち病院には連れていかなければいけないのだから、様子を見ている場合じゃない
すぐに別のスタッフに救急車を呼ぶように伝え、しばらくして救急隊員が到着し運ばれていきました
そのあとも、一日中子供のことが気がかりでした
子供もそうだけどお母さんが不安だろうなぁと
自分の子供が事故にあったらどんな想いなんだろうと...
次の日
出勤すると副店長から第一声
「昨日のお子さん大丈夫だったそうです!
ありがとうね!」
と声をかけてくれて、ホッとしました
それにしても子供の骨ってほんとに柔らかいんだなと感心しました
あの状況だと大人だったら確実に骨が折れて手が腫れ上がっているのが容易に想像できました
実は子供の手が抜けた瞬間、ドアが開いて自分の手が第一関節まで挟まりそうになってヒヤっとしたのはここだけの話です
一歩間違えれば腕を切断するくらいの事故になりかねないし、命の危険もある
子供はよく遊んでエレベーターやエスカレーターの危ないところに手や足をわざと触れたりする
僕も小さい頃変なエスカレーターの乗り方して母親に怒られたことがあります
でもあんまり反省してなかったなと
そういう時に守れるのは親御さんなんだなと思ったし
僕みたいに親の気持ちを理解せず反省しない子供は危険なので
親御さんはよく注意して子供たちを見守って欲しいなと思いました
こんなあまり誰も見ていない僕のブログですが
これを見た人が少し意識を持ってもらえたらと思って書かせてもらいました
でも自分の場合こういうことがある時は同じようなことが続くことがたまにあるんでちょっと心配です。
以前も目の前でお年寄りが転倒して意識を失ったり、頭から流血したり、骨を折ったり、、みたいなの数ヶ月の間に5回も遭遇して自分が対応して救急車を何回も呼んだことがあります。
こういうときには救急救命やっといてよかったと思いますが、現場ではもっとああすればよかったと思うことも多々あります。
何かあった時のために誰かを守れる術を身につけておきたいものです。